大会への支援を通じたリクルーティング活動も活発…学生フォーミュラ2022

企業ブースが並ぶストリート。この場を借りてリクルート活動を行う学生の姿も
  • 企業ブースが並ぶストリート。この場を借りてリクルート活動を行う学生の姿も
  • 「第20回学生フォーミュラ2022」で表彰台に上がった学生たち
  • 総合第2位の成績を収めた京都大学チームの走り
  • デザインファイナルの模様。車両はEVでエントリーした名古屋大学チーム
  • 「ふじのくに」として地元企業の出展もあった
  • タジマモータースが、出光と協業して発売を予定している超小型モビリティのコンセプトモデルも出展されていた
  • 多くの企業から支援を受けて運営されていた「第20回 学生フォーミュラ2022」
  • TOYOTA GAZOO Racingとして出展していたトヨタ自動車。大会の運営面で多くの支援

学生達が自ら設計、製作した車両で車両の性能を競い合う「学生フォーミュラ日本大会」がコロナ禍による3年間のブランクを経て、静岡県掛川市にある小笠山総合運動公園(エコパ)で9月6日から10日にかけて開催された。

今大会には、ICV(ガソリン自動車)55チームとEV(電気自動車)14チームの合わせて69チームがエントリー。しかし、大会がコロナ禍で3年にわたって休止される中、参加する学生もほぼ入れ替わってしまい、ほとんどのチームが経験不足に悩まされることとなった。静的審査では気付かなかった予想外のトラブルに見舞われ、特に車検を一発でクリアできるチームはなかなか現れなかったこともそれを物語る。

総合第2位の成績を収めた京都大学チームの走り

今回、過去最多のエントリー数となったEVクラスでは、エンデュランス審査にまで進出できたのは2チームのみ。一筋縄ではいかないEVの難しさを否応なく味わうこととなった。その理由の一つは紛れもなくEVそのものに対する経験不足だ。特にEVはバッテリーを搭載することの車重増が加わるため、どうしてもタイムアタックでは不利な状況になるが、かといって容量を抑えれば完走できない可能性も出てきてしまう。また、EVならではの安全性に対する知識も重要な要素だった。

さらに、車検を通すための書類も学生達にとって大きな負担ともなったようだ。ICVと同等の項目を記載した書類に加え、EVとしての項目を追加する必要があったのだ。その書類を重ねればその厚みはICVの2割~3割増しとなるほどだったという。

こうした学生達をサポートするために、学生フォーミュラには多くの企業が参加している。会場には大会への支援を行っている自動車メーカー各社やボッシュやデンソーといったサプライヤーなど、多くの企業がブースを出展。各社のブースでは学生フォーミュラに参加する学生のリクルーティング活動も行われていた。そんな中、大会に臨む各企業の想いを聞いた。


《会田肇》

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