リケンと日本ピストンリングが経営統合へ…“脱ガソリン”で危機感[新聞ウォッチ]

リケンと日本ピストンリングが経営統合へ
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EV(電気自動車)時代を見据えた自動車部品メーカーの生き残りを賭けた再編が、具体的に動き出した。ガソリンエンジン部品のピストンリングで国内2位のリケンと同3位の日本ピストンリングが、2023年をめどに経営統合することで基本合意したという。

両社が発表したもので、きょうの日経などが取り上げている。両社の主力事業はガソリンエンジンの関連部品で、EVシフトで需要減が見込まれるため、統合で開発や生産を効率化し、新たな収益源の育成も急ぐとしている。

リケンは理化学研究所でのピストンリング製造の発明成果を事業化するため、1927年に創業した老舗の自動車部品メーカー。22年3月期の連結売上高は783億円。一方の日本ピストンリングも1931年の創業で売上高は507億円。両社とも独立系部品メーカーだが、リケンは「脱ガソリン」を宣言したホンダ、日本ピストンリングはトヨタ自動車が主力の取引先となっている。

発表によると、2023年4月に共同持ち株会社「リケンNPR」を設立し、リケンと日本ピストンリングが新会社の傘下に入る予定。持ち株会社への株式の移転比率は今後11月をめどに決めるが、持ち株会社は東京証券取引所プライム市場に上場申請するという。また、新たな持ち株会社の最高経営責任者(CEO)はリケンの取締役、最高執行責任者(COO)には日本ピストンリングの取締役が就任する予定で調整するとも伝えている。

時代は移り、世の中が変わっても、栄えていたものが勢いを失ったり、逆に衰えていたものが勢いを取り戻したりするという「栄枯盛衰」の理は変わらないようだが、自分の城は自分たちで守れということなのか……。

2022年7月28日付

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《福田俊之》

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