ボルボカーズ、バイオベースの軽量素材開発企業に投資…次世代EVへ採用を検討

ボルボ・コンセプト・リチャージ
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ボルボカーズ(Volvo Cars)は4月5日、ベンチャーキャピタル部門のボルボカーズ・テックファンドを通じて、天然繊維をベースにした高性能軽量素材を開発するスイス企業、Bcompに戦略的投資を行った、と発表した。

Bcompは、バイオベースの素材の亜麻繊維を使用し、通常のプラスチック部品と比較して、重量やエネルギー使用量、排出量を大幅に削減した素材を製造している。ボルボカーズは、次世代のEVに天然繊維複合材を使用することを検討しており、ポールスターも、今後発売するモデルにBcompの素材を使用することを検討している。

すでにボルボカーズは、最新のコンセプトカーの『コンセプト・リチャージ』に Bcomp の素材を使用している。エクステリアでは、フロントバンパー、リアバンパー、シルモールに使用。室内では、下部の収納部分、ヘッドレストの裏側、フットレストに亜麻複合材が使用されている。

Bcompの試算では、通常のプラスチック部品と比較して、天然繊維ベースの複合材は最大50%軽量化され、使用するプラスチックは最大70%少なく、CO2排出量は最大62%少なくなるという。

2021年夏に公開されたコンセプト・リチャージは、ボルボカーズがEV開発のあらゆる分野で、車両自体とそれを取り巻く全体のCO2排出量を削減することを目指すステップを示す1台だ。ボルボカーズは2030年までに新車販売の100%をEVにすることを計画しており、2040年までにクライメートニュートラルなビジネスになることを目指している。

《森脇稔》

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