ヤマハ発動機、ブラジルの農業用ドローンスタートアップ企業へ出資

サトウキビ畑に農薬散布しているARPACのドローン
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ヤマハ発動機は3月18日、農業用ドローン開発からサービス供給までの一貫したソリューションを提供するブラジルのスタートアップ企業 ARPAC社に出資したと発表した。

今回の出資は、CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)活動を行う米国のグループ会社ヤマハ・モーター・ベンチャーズ&ラボラトリー・シリコンバレーの活動を通じて実現したもの。この出資により、ヤマハ発動機はブラジルでの農薬散布事業における知見やネットワークの取得が期待できるとともに、将来的には、ブラジル以外の国々への展開も見据えた、グローバルな農業ビジネスの基盤づくりを目指す。

世界有数の食糧庫であるブラジルでは、大規模農場を中心に、電動ドローンを使った農薬散布などのスマート農業市場が急速に拡大している。ARPAC社は2014年にブラジルのポルト・アレグレ市に設立された農業用ドローンサービスの会社。サトウキビ、大豆、コーヒーなどの農場における自社開発ドローンによる生育監視と、その分析結果に基づいた農薬のスポット散布を強みとし、ドローン開発からサービス供給まで一貫したソリューションを提供している。

ヤマハ発動機はこれまでも産業用無人ヘリを通じて、水稲を中心とした30年以上の農薬散布機事業の展開、火山の噴火や土砂崩れなどの災害現場の観測、山間部の送電線鉄塔のメンテナンス資材の運搬など、空からのソリューション提供を続けてきた。また近年は衛星写真の解析を通じた効果的な農薬散布を目的としたスマート農業の開発も行っている。今後も、産業用無人ヘリやドローン、ロボティクス技術の開発・活用を通じて、産業分野での生産性向上、省人化、自動化といった価値提供を行い、同社らしい社会課題の解決や持続可能な成長の支援に取り組んでいく。

《纐纈敏也@DAYS》

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