JR北海道は2月21日、釧網本線の『SL冬の湿原号』について、3月に入ってもディーゼル機関車(DL)による運行を継続すると発表した。
牽引するC11形蒸気機関車171号機(C11 171)では1月15日、左右の各蒸気室に主シリンダーとともに収められたピストン弁のパーツで、シリンダーへ供給される蒸気の漏れを防ぐ「ピストリング」が割損していたことが判明。1月26日に新規に造り直したものに交換したが、1月28日には左側蒸気室のものが割損した。
最初に割損したものは通常と異なる業者が異なる材料で、造り直したものは通常の業者により同じ材料で製作されたが、原因の究明は難航しており、3月4~6・11~13日運行分もディーゼル機関車が牽引することになった。
最初に損傷したピストンリングの割損部(左の黄色枠部)と損傷したピストンリングの破片(右)。3月13日乗車分までは2月22日5時から窓口限定で指定席券(530円)が発売されるが、3月18日以降の乗車分については発売が見合わされる。