只見線・只見-会津川口間、上下分離で復旧---正式に許可 2022年度中の再開めざす

被災時の只見線第5只見川橋梁(193.3m)。2011年7月の豪雨で橋桁が約25m流失した。
  • 被災時の只見線第5只見川橋梁(193.3m)。2011年7月の豪雨で橋桁が約25m流失した。
  • 第5只見川橋梁、2020年8月時点の状況。この時点で橋脚・桁架設工事が完了しており、軌道工事が進められている。
  • 只見線不通区間の概要。再開時はJR東日本と福島県による上下分離方式の運行となる。

国土交通省東北運輸局は11月29日、只見線只見~会津川口間27.6kmについて、6月30日にJR東日本から出されていた第二種鉄道事業許可申請と、福島県から出されていた第三種鉄道事業許可申請を11月30日付けで許可すると発表した。

2011年7月の新潟・福島豪雨により第5只見川橋梁流出などの被害を受け、長期運休を余儀なくされた只見~会津川口間は2017年6月、福島県とJR東日本が復旧費用の3分の2を福島県が負担する基本合意書・覚書を締結。福島県が施設を保有する第三種鉄道事業者、JR東日本が運行を担う第二種鉄道事業者とする上下分離方式で再開することが決定しており、JR東日本は同区間の第二種鉄道事業許可申請と合わせて第一種鉄道事業廃止許可申請を行なっていた。

復旧費用の残る3分の1については、2018年6月に成立した改正鉄道軌道整備法に基づき、国の災害復旧補助制度が適用されている。従来は4分の1だったが、上下分離方式への移行など事業構造が変更されたため、3分の1へ嵩上げされた。

現在、2022年度上半期の工事完了、同年度中の運行再開を目指して復旧工事が進められており、再開後は福島県が鉄道施設と用地をJR東日本に貸し付け、JR東日本がその使用料を福島県に支払うことになる。

第5只見川橋梁、2020年8月時点の状況。この時点で橋脚・桁架設工事が完了しており、軌道工事が進められている。第5只見川橋梁、2020年8月時点の状況。この時点で橋脚・桁架設工事が完了しており、軌道工事が進められている。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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