IoTセンサーを活用した自動車保険…イーデザイン損保が「&e」を発売

共創する自動車保険「&e(アンディー)」
  • 共創する自動車保険「&e(アンディー)」
  • 最短60秒で保険料の見積もりが完了
  • 30mm×30mmの小さなIoTセンサーが事故状況の把握に役立つ
  • IoTセンサーのサイズはチロルチョコ並みに小さい
  • 事故の状況はセンター側で3軸ジャイロセンサーやGPSによる位置情報によって動画で把握できるようになる
  • IoTセンサーはドライバーの運転傾向も把握できる
  • 定期的に運転をテーマとしたヒントをアプリ上に送信し、安全運転の啓蒙に役立てる
  • 衝撃によって事故を検知すると、スマホ上ではワンクリックで送信できるアイコンがポップアップされる

イーデザイン損保は11月18日、最新テクノロジーを活用して契約者に新たな体験を提供する新自動車保険『&e(アンディー)』を発売した。この保険で同社はIoTセンサーとスマートフォンを連携させることで事故低減を目指し、安全運転支援サービスとして提供していく。

◆保険料の試算から事故の連絡、保険金支払いまでスマホ一つで完了

2021年のスマートフォン(スマホ)保有比率は90%を超え、もはやスマホは生活に欠かせないデバイスとなっている。同時に提供されるサービスも進化を遂げ、ユーザーはサービスそのものの価値を見極めるようになった。そんな状況からイーデザイン損保は今後、デジタルを最大限に活用し、契約者一人ひとりに寄り添う新たな保険が必要と考えたことがアンディー誕生につながったという。

アンディーの大きなポイントとなるのが、契約手続きはもちろん、補償内容に関する問い合わせから万一の事故の連絡や保険金の支払いまで、多くの手続きをスマホだけで完結することだ。ユーザーに最高の操作性を実感してもらえることを開発の最重要コンセプトに、スマホ操作時の使い勝手を重視。ページ設計からデザインに至るまでストレスなく欲しい情報にアクセスできるよう配慮したという。

同社によれば保険料の試算は最短で60秒で完了することができ、保険証券をスマホで撮影してアップロードすれば、AI画像認識機能によって見積もりや申し込みに必要な項目の入力が大幅に削減できるという。なお、このAI画像認識機能はシナモンAI社と共同開発したもので、イーデザイン損保は今後も連携を強化してパーパスドリブンなAI成長戦略の実装を推進していくとしている。

◆事故の発生状況を検知するIoTセンサーを契約者全員に無料配布

中でも注目されるのが、衝撃などを検知することで事故状況を再現できるIoTセンサーを、契約者全員に無償で提供されることだ。これによって契約者は事故に遭った際にスマホから1タップで事故を連絡可能となり、事故担当者は事故前後の車両の速度や衝撃、損傷などのデータをいち早く把握できるようになる。

センサーは「OCTOスマートタグ」と呼ばれるもので、3軸センサーを内蔵してスマホと連携することで車両の挙動を測定できる。大きさはチロルチョコ並みの30mm×30mmととても小さく、車両の中心部付近の安定した場所に取り付けて使用する。内蔵電池で動作し、2~3年は稼働でき、電池がなくなりそうになると連携したスマホに通知される仕組み。さらに希望者には新しいセンサーが送付されることになっている。

利用時の注意点としては、このセンサーはスマホと連携して初めて機能するということ。GPSによる位置情報はスマホの機能を利用するためだ。この検知によってセンターでは事故の状況を把握して動画でも再現できるようになり、事故の早期解決にも役立つわけだ。

◆運転スコアに応じて発生したポイントはコーヒーなどと交換可能

また、このサービスでは、契約者の安全運転を後押しするヒントを定期的にアプリ上へ配信するほか、IoTセンサーが検知したデータを基にした運転スコアの判定にも役立てる。急ブレーキや急ハンドル、急加速といった挙動から運転傾向を把握でき、それは同居家族だけでなく離れて暮らす家族とも共有可能となるため、一緒に楽しみながら安全運転に取り組める。また、スコアに応じたハート(ポイント)も貯まり、コーヒーなどの商品に交換できるのもポイントだ。

IoTセンサーで取得したデータは、「データで安全を作る」という趣旨に賛同する契約者や地方自治体、企業などと共に、事故削減に取り組む「Safe Drive With」でも活用される。今後はApple Watch経由で運転中やその前後の心拍数や前日の睡眠時間などのヘルスケアデータから安全運転の相関関係を調べるサービスにも発展させていく。

また、イーデザイン損保は契約者の安全運転への取り組みに応じて寄付も行い、地域に根ざした事故削減や交通安全の取り組みに役立てる「+まち(ぷらまち)」もスタートさせる。これらの展開することで同社は“事故に遭ったときの自動車保険”から“一人でも事故を減らす自動車保険”を提供するインシュアテック保険会社へと発展させていく考えだ。

《会田肇》

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