カーナビ生産を国内回帰…サプライチェーン混乱で JVCケンウッド

国内生産に回帰する彩速ナビゲーションシステム(イメージ)
  • 国内生産に回帰する彩速ナビゲーションシステム(イメージ)
  • カーナビ生産ライン(参考画像)

JVCケンウッドは10月29日、インドネシア工場で生産している国内市販向けカーナビゲーションシステム「彩速ナビゲーション」の生産を、2022年1月からJVCケンウッド長野へ全面移管すると発表した。

国内生産に回帰することで製品供給効率の向上と、サプライチェーンの最適化を図る。中国・上海工場で製造している国内自動車メーカー向けカーナビについてもJVCケンウッド長野に段階的に生産を移管する。JVCケンウッド長野のカーナビの年間生産台数は現在10万台程度だが、中期的には50万台規模の生産体制となる見通し。

新型コロナウイルス感染拡大の影響によるサプライチェーン寸断や、半導体需給バランスの悪化による部品供給不足、米中貿易摩擦など、さまざまな地政学リスクが顕在化している。

JVCケンウッドでは国内生産回帰による地産地消で、生産から販売までのリードタイム短縮やコスト競争力の強化など製品供給効率の最大化を図る。国内自動車メーカーから認定工場として指定されているJVCケンウッド長野にカーナビの生産を集約することで国内自動車メーカー向けの事業拡大を図る。

JVCケンウッド長野は長野県の産業投資応援条例に基づく助成金を活用して組立・調整・検査自動化システムを導入する。国内市販用カーナビの2022年モデルから新しいシステムに対応した基本設計に見直し、生産技術機能の増強と高度化を推進する。

《レスポンス編集部》

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