JR東日本仙台支社は10月28日、新型レール削正車2編成の使用を10月から東北本線宇都宮~盛岡間で開始したと発表した。
車両の車輪と直に接するレールは、放置すると頭部に劣化層が積み上がり金属疲労を起こすが、それを防止するため劣化層を取り除く作業を「削正」と呼ぶ。削正によりレールの交換頻度を抑制し、作業員の交換作業の負担を減らすことができるという。
従来のレール削正車には、砥石を横方向に回転させながら数回往復し、レール頭面を削る「回転式グラインディング装置」が使われていたが、新型削正車では超硬度合金製のカッター刃が付いた「ミリングホイール」と呼ばれるものを縦方向に回転させてレール頭面を削る「ミリング車」と、砥石を前後に摺動させる「摺動式グラインディング装置」を使って削った頭面を研磨する「グラインディング車」からなり、新型削正車では1回で削正する深さが大きいことがおもな特徴となっている。
JR東日本によるとミリングホイールによる削正は自社初、摺動式グラインディング装置の搭載は日本初になるという。