【スーパーフォーミュラ 第6戦】野尻智紀が初のタイトル獲得…チームメイトの大津弘樹がポールトゥウィン

SUPER FORMULA第6戦でチャンピオンを決めた#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
  • SUPER FORMULA第6戦でチャンピオンを決めた#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
  • SUPER FORMULA第6戦でチャンピオンを決めた#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
  • SUPER FORMULA第6戦 表彰式
  • SUPER FORMULA第6戦で優勝した#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)(右)
  • SUPER FORMULA第6戦で優勝した#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)
  • SUPER FORMULA第6戦2位の#39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
  • SUPER FORMULA第6戦3位の#6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
  • SUPER FORMULA第6戦4位の#19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)

栃木県・ツインリンクもてぎで17日、SUPER FORMULA第6戦の決勝レースが行われ、#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)がポールトゥウィンで初優勝。#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)は5位でフィニッシュし、初のタイトルを決めた。

全7戦の2021年シーズンは、今大会を終えると最終戦を残すのみとなる。タイトル争いは#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)が76ポイントで2位を35ポイント引き離してトップを独走。今シーズンは7戦中5戦の有効ポイント制となるため、2位以下にもチャンスはあるが、最終戦を待たずにチャンピオンが決定する可能性がある。

今大会には今季初参戦が2名、久しぶりの参戦となるドライバーが2名いる。開幕戦以来の出場となったのは、WEC(世界耐久選手権)参戦のために欠場していた#36 中嶋一貴(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)。第2戦以来の出場となったのは、WEC参戦と入国制限の問題で欠場していた#12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond DragoCORSE)。WEC参戦と隔離期間の問題で今回が今季初出場となった#7 小林可夢偉(KCMG)。ビザが下りずここまで我慢を強いられていた#4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)も今大会が今季初出場となった。

16日に行われた公式予選は、小雨が降ったり止んだりの難しいコンディションに翻弄され、最終的に唯一スリックタイヤでアタックした#15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が自身初ポールポジションを獲得。ディフェンディングチャンピオンの#1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が2番手、ランキングトップの野尻が3番手に続いた。

35周の決勝レースも雨の影響で路面が濡れた状態で始まり、全車ウェットタイヤを装着してスタート。スタート直後の1コーナーでポールポジションの大津の横に2番手スタートの山本が並んだが、大津は続く2コーナーの立ち上がりで山本を抑えてトップの座を守りきった。後方では最後尾スタートの小林が9位に躍進、11番手スタートの#51松下信治(B-Max Racing Team)が5位に躍進と、世界を相手に戦った2人が大きなポジションアップを果たしていた。

3番手からスタートした野尻は、1周目の5コーナーで押し出され、その後ペースが上がらず8位にダウン。今大会のでチャンピオン決定に黄色信号が灯った。

徐々に乾いていく路面状況の中、小林が8周目にピットインしてスリックタイヤに交換。翌周、4位の#3 山下健太(KONDO RACING)、13位の#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、14位のフェネストラズがスリックタイヤに交換した。

10周目、カルデロンがスピンしてコースアウト。これでセフティーカーが導入された。するとスリックへの交換タイミングを見計らっていた多くのマシンがピットインしてタイヤを交換。2位の山本、10位の#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、11位の#20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)はステイアウトし、これによりトップは山本、2位福住、3位平川となり、以下スリックタイヤに履き替えた大津、#39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、#19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、#6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、野尻のトップ8となった。

リスタートは14周目。まだ路面はウェットタイヤのほうが速く、トップ3台は逃げを図ったが、15周目にはそのペースは同じになり上位3台はピットイン。これで大きく順位を落とす結果となった。

17周目にクラッシュしたマシンがあり、またもやセフティーカーが導入されたが、21周目のリスタート直後にもクラッシュがあり3度目のセフティーカーが導入される荒れた展開となった。これは25周目に解除され、ここから大津、阪口、牧野、関口のトップ4はそれぞれ1秒以内の差で激しいバトルを展開。5位を走行する野尻がそのままの順位でチェッカーを受けた場合、優勝すれば逆転チャンピオンの望みが残る関口は激しく牧野をプッシュし28周目に3位に浮上した。しかし残り2周となる33周目の最終コーナーでコースアウトし4位に転落。これで逆転チャンピオンへの道は絶たれてしまった。

トップ争いは28周目、3コーナーで大津と阪口がサイドバイサイドとなったが、大津がトップを守りきった。そこから大津はスパート。ファステストラップを更新しながら後続を引き離し、1.7秒の差をつけて初優勝を飾った。フル参戦1年目、昨年の最終戦でのスポット参戦を含めても7戦目での初優勝という快挙を成し遂げた。

2位は阪口、3位は牧野、4位は関口。そして野尻が5位でチェッカーを受け、最終戦を待たずして初タイトル掴み取った。チーム無限としては優勝とチャンピオン獲得という、ダブルの喜びとなった。

次戦、今シーズンを締めくくるSUPER FORMULA第7戦は、10月30日・31日の日程で鈴鹿サーキットを舞台に開催される。

■SUPER FORMULA 第6戦決勝レース結果
1. #15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)
2. #39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
3. #6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
4. #19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)
5. #16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
6. #51松下信治(B-Max Racing Team)
7. #36 中嶋一貴(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
8. #3 山下健太(KONDO RACING)
9. #37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
10. #7 小林可夢偉(KCMG)
11. #14 大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)
12. #5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
13. #4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)
14. #64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
以上完走

--. #38 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
--. #1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
--. #20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)
--. #12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond DragoCORSE)
--. #18 国本雄資(KCMG)

《藤木充啓》

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