2019年の東京モーターショーは会場を2か所に分けて開催された。IAAモビリティ2021もミュンヘンメッセと市内の特設会場のデュアルサイト体制となった。市内の会場は「オープンスペース」と呼ばれ広場や空き地を利用して各社がテントやプレハブなどでブースを出展していた。
東京モーターショー2019では2会場の移動にシャトルバスが運行された。距離が比較的近かったので徒歩や電動スクーターなどで移動する専用道路も確保された。ミュンヘンメッセと会場となるクーニグプラッツの距離は直線距離で10kmほど。シャトルバスが8分おきに運行された。平日の初日(9月7日)の状況だが、混雑はなくよほどでなければ来るバスにすぐ乗れる状態だ。
また、ドイツの鉄道、地下鉄、バスは1日券や週パスを買えば路線や乗り継ぎなど関係なく乗り放題だ。そもそも地下鉄や鉄道の駅に改札はない。IAAモビリティのチケットによっては、料金に期間中のパスが含まれているので、地下鉄で移動してもよい。地下鉄、シャトルバスともに所要時間は20分前後だった。
オープンスペースは電動バイクや自転車、マイクロモビリティ関連のブースが目立つが、メルセデスベンツ、フォード、ダチア、ポルシェ、アウディといった自動車メーカーも出展している。ポルシェとアウディはメッセ会場にブースはなく、オープンスペースだけにしてむしろ展示の差別化を図っていた。メルセデスベンツも『EQT』の展示はメッセでは見当たらなかった。
新型車両やコンセプトカーを見るなら、オープンスペースのほうがおすすめだ。取材が平日だったこともあるが、メッセ会場より微妙に空いている。写真もゆっくり撮影できた。メルセデスベンツのメッセブースはプレスデー・招待日でも人がかぶらない状態での撮影は難しい。しかし、オープンスペースのブースは広くて密になりにくい。メルセデスマイバッハEVやEQTなどをじっくり見学できた。
大手サプライヤーでは、ボッシュやミシュラン、ヴァレオなどが出展しており、オープンスペースだからといってマイクロモビリティやバイクの会場というわけではない。ミシュランはプレスカンファレンスに参加者がリラックスできるように巨大なまくらを並べていた。そんなことをしたら、だれもプレゼン聞かないで寝てしまうのではと心配になった。