阪神バス、自動車教習所の無料送迎バスを路線バスで代替 全線フリー乗車券を教習生に発行

阪神バス(路線バス)
  • 阪神バス(路線バス)

阪神バスは沿線企業と連携した新たな取組みとして、尼崎ドライブスクール(あまドラ)教習生が利用する無料送迎バスを、7月31日より同社の一般路線バスで代替すると発表した。

阪神バスでは、公共交通の維持発展には自社だけでなく、地域社会と一体となった効率化が必要不可欠と考え、沿線企業と連携した新たな取組みを進めている。今回の路線バスによる送迎バス代替は、阪神バスとあまドラが保有する輸送資源を効率的に活用し、「持続可能な運送サービスの提供」を目指すものだ。

具体的には阪神バス・尼崎市内線の既存3路線の一部便をあまドラ(停留所名:尼崎ドライブスクール前)まで延伸。これに伴い、あまドラが運行する無料送迎バス6コースのうち、3コースを削減できる。教習生には、あまドラ負担で阪神バス全線のフリー乗車券を発行。これまで送迎バスの運行ルートに限られていたバスの無料利用が阪神バス全線に拡大され、あまドラにとっては、有効な集客ツールとなる。

また、高齢者向けの1日講習や入所申込時など、1日のみあまドラを利用する場合には、バス運賃返金システムで対応する。あまドラへ行く人には一旦運賃を支払ってもらい、バス降車時にQRコード付きの乗車証明書を手渡す。乗車証明書をあまドラ窓口に提出してもらい、片道分のバス運賃を返金するとともに、復路用の乗車券を発券。このシステムの導入により、1日のみでも阪神バスの路線バスを無料で利用することが可能となる。

今回の取組みは、阪神バスには固定収入確保のメリットがあり、あまドラでは運行費用の削減や事故リスクの回避に加え、運行範囲拡大による集客力の増強といったメリットがある。さらには、あまドラ利用者にとっても、乗車停留所が増え、教習所在籍中は無料で阪神バス全線を利用できるメリットがあり、3者それぞれにメリットが生まれる仕組みとなっている。

阪神バスでは、今後も地域社会と連携し、最適な旅客運送サービスの実現を図っていく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集