EV化を全力で推進するボルボ 直営の埼玉サービスセンター開設で今後何が変わるのか!?

各店舗への出荷を待つ新車
  • 各店舗への出荷を待つ新車
  • 各種機能を集約した「埼玉サービスセンター」
  • VCJのマーティン・パーソン社長
  • 認定中古車「ボルボ・セレクト」の撮影ブース
  • 車両位置は各駐車スペースに貼られたバーコードで管理される
  • 重量が重くなるEVにも対応したMAX重量3000kgまで可能なエレベーターは2機完備
  • 各種機能を集約した「埼玉サービスセンター」
  • 塗料を調合する作業もここで行われている

ボルボ・カー・ジャパン(VCJ)が直営する7店舗のサービスセンター機能を集約する「埼玉サービスセンター」がオープンした。早速そのオープニングセレモニーを取材したのでお伝えしたい。各種機能を集約した「埼玉サービスセンター」各種機能を集約した「埼玉サービスセンター」

埼玉県川島町の工業団地エリアにこの度開設された「ボルボ・カー・ジャパン埼玉サービスセンター」は、従来、各販売店で行っていた新車の一時保管や納車前整備などの機能を同拠点に集約することで、店舗業務の効率化とさらなる品質保持を目指すのが最大の目的としてオープンした施設だ。この開設にあたって対象となる店舗は、直営の(虎ノ門店、目黒店、練馬店、世田谷店、杉並店、東名横浜店、港北ニュータウン店)7店舗のみとなる。

VCJでは、近年販売好調の追い風もあり新車販売台数が増加。その勢いもあり2025年には2万5千台を目指すとしている。一方で、都心の販売店では車両を一時保管するためのキャパシティが不足していることが課題となっていた。

そこで、納車前整備や一時保管など、直接顧客と対面しない作業を一拠点に集約することで、同社の直営販売店での顧客へのサービス拡充へシフトさせる。これにより、顧客にとっては店舗における待ち時間の短縮にもつながるといい、両者にとってもメリットは大きい。VCJのマーティン・パーソン社長VCJのマーティン・パーソン社長

同拠点は効率的なサービスオペレーションを行うための“ショーケース”としての役割も兼ねている。ボルボ・カー・ジャパンのマーティン・パーソン代表取締役社長は「同拠点は、新たなサービスプロセスや設備などを試す場として位置付けている。将来的には、全国のボルボディーラーを同拠点に招待し、見学して学んでもらう機会を設けたい」と話す。車両位置は各駐車スペースに貼られたバーコードで管理される車両位置は各駐車スペースに貼られたバーコードで管理される

設備もハイテクだ。拠点内では車両位置管理システムを導入しており、車両が置かれている場所の床面に管理用バーコードを設置。車両の位置情報はもちろん、現在どのような状態かもすぐに確認することができる仕組みとなっている。また、EVの車両重量増加に対応するためにMAX重量3,000kgまで対応できるエレベータも2機完備するなど準備は万全だ。このほか、同拠点内には認定中古車「ボルボ・セレクト」を撮影するための照明や背景を備えたスタジオスペースも設けており、高い品質保持を謳うボルボ・セレクトも今後はここでブラッシュアップされ、再び新たなオーナーの手へ渡って行くこととなる。認定中古車「ボルボ・セレクト」の撮影ブース認定中古車「ボルボ・セレクト」の撮影ブース

世界のEV潮流の流れに伴い、サービス業務においても新たな技術を扱う場面が増えている現状。これに対して、パーソン社長は「EVの保有台数はまだ少ないが、日本における当社のEV関連の投資を同拠点に集中することで、コアとなる拠点にしていきたい」と語った。全力でEVを推進するボルボとしては、サービスと修理に必要となる設備を順次整えていくとして、効率的なサービスオペレーションのパイオニアになる考えを示すなど積極的な姿勢を見せる。塗料を調合する作業もここで行われている塗料を調合する作業もここで行われている

また、EV化が進むことで、オイル交換をはじめ、メンテナンスする領域は減少していくことが予測されている中、同社ではこれまで板金塗装を外注していたが、将来的にはボディリペアの部分を内製化することも重要視している。今後、益々一元管理化された施設へ発展していくことで、ボルボのブランドクオリティをあらゆる面でサポートして行く、そんな可能性に満ちた施設だと感じた。

《保知 明美》

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