砕石輸送・散布を気動車化、新たな事業用電車も…JR東日本のGV-E197系とE493系 春以降に登場

牽引用のGV-E197形と貨車(ホッパ車)のGV-E196形からなるGV-E197系のイメージ。
  • 牽引用のGV-E197形と貨車(ホッパ車)のGV-E196形からなるGV-E197系のイメージ。
  • GV-E197系の編成イメージ。両端にGV-E197形を連結したプッシュプルとなる。
  • 新たな事業用電車E493系のイメージ。
  • E493形とE492形からなる2両固定編成のE493系。

JR東日本は1月19日、砕石輸送・散布用気動車と新たな事業用電車を投入すると発表した。

砕石はバラストとも呼ばれ、軌道の道床部分に使われているが、列車が走行するごとに摩耗などが発生するため、その都度、補充・散布する必要がある。

砕石の輸送・散布列車は従来、機関車がホキ800形などの「ホッパ車」と呼ばれる貨車を数両牽引して運行されるが、牽引機を気動車に置き換えることで、機関車の入換作業省略や効率的な車両メンテナンスを図れるとしている。

この気動車は「GV-E197形」と呼ばれる電気式で、高崎エリアへ投入。砕石輸送・散布のほか、非電化区間における車両入換えや回送列車の牽引にも使用される。

牽引されるホッパ車に相当する車両は「GV-E196形」と呼ばれるもので、197形と196形で6両編成を組むため「GV-E197系」と総称される。最高運転速度は機関車牽引より25km/h向上した100km/hとなる。

一方、事業用電車は、機関車に代わって車両入換えや回送列車の牽引に使用する「E493系」と呼ばれるもので、直流区間と交流区間を直通できる交直両用電車となる。編成は2両1組で、量産先行車として首都圏エリアに投入。GV-E197系同様、効率的な車両メンテナンスを図ることができる。最高運転速度は機関車牽引と同じく100km/h。

いずれも老朽化した国鉄時代からの車両に代わり春以降に投入され、性能試験を経て本運用を開始する予定。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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