アウトドアから次世代モビリティまで…横浜トヨペットが複合型ディーラー「U-BASE湘南」をオープン

U-BASE湘南:横浜トヨペットが運営する複合型ショップ
  • U-BASE湘南:横浜トヨペットが運営する複合型ショップ
  • 横浜トヨペット 取締役 矢島一豊氏
  • 和歌山のOrangeとのコラボで実現したアウトドアショップ
  • U-BASE湘南:横浜トヨペットが運営する複合型ショップ
  • U-BASE湘南:横浜トヨペットが運営する複合型ショップ
  • キャンピングカーの他、モデリスタのカスタマイズカーも扱う
  • スープラ、86、各種GRモデルや関連パーツも
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横浜トヨペットは21日に、クルマと趣味を一緒に楽しめるショールーム型店舗「U-BASE湘南」を神奈川県藤沢市にオープンする。店舗はアウトドアグッズやトムスやモデリスタのカスタムパーツの他、キャンピングカーやコンプリートカー、MONETの次世代車両も扱う。

店舗オープンの前日、関係者や報道陣を集めた内覧会で横浜トヨペットの矢島一豊取締役は、挨拶でU-BASE湘南設立の狙いを次のように語る。

「横浜トヨペットで取り扱い車種が50以上もあり、多様な趣味や用途への提案に限界があった。より多くのユーザーの要望に応えられるよう、従来ディーラーの枠にとらわれない店舗として『自分だけの1台をつくる』をコンセプトにU-BASE湘南を作った」

U-BASE湘南の主な機能は、(1)次世代モビリティの展示や提案を含む情報発信機能、(2)キャンプ用品やキャンピングカーの販売の趣味・あそびの提案、(3)中古車の販売展示、(4)カスタマイズのサービス工場(12月に認証取得予定)の4つ。

次世代モビリティの提案では、EVやFCVといった次世代車両が展示されるが、まずはMONETが提供する「Multi Task Vehicle」が展示されるという。Multi Task Vehicleは、ハイエースをベースに、キャビン内のテーブルや椅子などの配置が自由にアレンジできる多目的車両。会議室、ワークスペース、ショップなどのモードがある。

趣味・遊びの提案では、アルファードゾーン、スポーツゾーン、SUVゾーン、キャンプゾーン、アウトドアショップの5つゾーンが展開される。

アルファードゾーンは、モデリスタとのコラボによる内外装のドレスアップやカスタマイズの相談ができる。プラドやハイラックスなどのカスタマイズは、JAOSが協力するSUVゾーンが担当する。

スポーツゾーンはトムス、JAOS、モデリスタとのコラボエリアで、サスペンションやマフラーなどのスポーツパーツの販売やトヨタ車のチューニングに対応する。スープラやGRコペンが展示される。また、横浜トヨペットを含む神奈川県内トヨタ系販社3社を運営するウェインズグループが主催する「eスポーツ」の会場としても利用されるという。

キャンプゾーンはToy-Factoryのハイエースキャンピングカーを扱う。Toy-Factoryでは既存のハイエースキャンパー仕様の他、U-BASEスペシャルとして「U-BASE ONE」を用意した。アウトドアショップは、和歌山の専門店「Orange」の商品を扱う。Orangeの関東圏への出店はこれが最初になる。

これ以外に、国内では珍しい「納車ゾーン」も用意された。海外ではプレミアムカーの納車をディーラーや工場でセレモニーとして行うことがある。U-BASE湘南には、納車式用の専用スペースがあり、記念撮影などもできる。

新店舗の場所は藤沢市湘南台の国道467号沿いのカー用品量販店の跡地。車両の展示は常時40台以上で、サービスピットには4ストールのうち2つにリフトが設置される。

U-BASE湘南は新車販売は行わないが、横浜トヨペットでは、ここでのノウハウや市場の声を参考にして、類似店舗の展開、および可能なら新車ディーラーへの応用を考えているという。

これまでトヨタ系の販社・ディーラーはメーカーとのつながりが強く、不況やコロナ禍でも圧倒的な販売力を示している。しかし、その一方でトヨタ自動車本体が、ディーラー専売車種を統合してディーラーの垣根をなくした。専売車種がなくなることで、他系列の人気車種を販売できる半面、差別化が難しくなり競争が激しくなる。エリアが広く、規模の大きい販社はいいが、地域に根差した販社の場合は影響が大きいとされる。

シェアリングやグッズ販売などさまざまな業態とのコラボを模索する販社が増えるなか、横浜トヨペットはアフターパーツ、カスタマイズ、グッズ販売を統合した複合型店舗で勝負する。

《中尾真二》

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