【青山尚暉のわんダフルカーライフ】クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証してみた

Honda Dogシリーズのペットシートサークル
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  • クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証
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  • こちらはNG例。走行中に何の拘束装置も付けずに乗せるのは危険だ
  • 全面メッシュタイプの専用キャリーケース

愛犬をクルマに乗せる際、どんな乗せ方をしているだろうか。それこそ、運転手の膝の上…というのは道路交通法違反になるだけでなく、運転、愛犬に危険を及ぼす、絶対にしてはいけない乗せ方だ。

わが家では、これまでさまざまな犬の乗せ方で、安全快適なわんダフルカーライフを楽しんできたが、そろそろ結論というべきものが出たので、ここに報告することにした。

「後席に拘束装置もしくはベッドを付けて載せる」がベスト

クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証
クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証

それにしても、犬友達、観光地や高速道路のサービスエリアで遭遇する愛犬家の、犬のクルマの乗せ方は人それぞれ。愛犬をできるだけ近くにいさせてあげたいと思うのか、助手席に何の拘束装置もなく乗せているケース、もっとも快適で安全な後席に乗せているところまではいいものの、これまた何の拘束装置なしに乗せているケース、はたまた、後席に乗員がいることから、大型犬をラゲッジに乗せているケースなど、様々だ。

クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証

が、これまで愛犬とのドライブを20年間以上行ってきた経験から言えるのは、愛犬を最大限に安全かつ快適にクルマに乗せる方法は、後席に、それなりの拘束装置、ベッドを装着して乗せることだ。車体前後のクラッシャブルゾーンからもっとも遠く、なおかつ人が乗るように設計、仕立てられているため、快適性、空調性能で適切だからでもある。床がボードのSUVやワゴンのラゲッジより、ちゃんとしたシートに乗せてあげるべきなのは、子供を乗せるならどっち? の答えと同じことなのである。

クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証

メーカー純正アクセサリーかペット用品メーカーから選ぶ

では、愛犬を後席に乗せるとして、どんな方法があるのか。下の写真は悪い例として、停車中に撮影したものだが、何の拘束装置も付けずに乗せるのは、愛犬が自由にできていいんじゃない…と思える反面、万一の事故の際、フロントガラスを突き破って車外に放り出される危険が伴い、また、ドアを開けた瞬間、興奮して車外に飛び出す危険もある。

こちらはNG例。走行中に何の拘束装置も付けずに乗せるのは危険だ

そこで考えられるのは、まず、自動車メーカーの純正ペットアクセサリーとして用意されている、風通しのいい全面メッシュタイプの専用キャリーケースを前後ヘッドレストなどに固定して設置すること。キャリーケースは軽量コンパクトで簡単に畳めるものが多く、使わないときに場所を取らないメリットがある。

ただし、そのほとんどは、前後シートベルトに引っ掛け固定するベルトの位置が横面にしかついていないため、横向きにしか取り付けられないのが難点と言える。縦向きに取り付けられれば、犬は進行方向に向かってくつろぎやすく、また隣の乗員スペースも広く取れるのである。設計した人は、本当にペットと暮らし、愛犬をキャリーケースに乗せ、日々、様々な乗車形態でドライブを楽しみ、使い勝手を検証しているのか、はなはだ疑問だ。

全面メッシュタイプの専用キャリーケース

次に紹介したいのは、ハンモック状のペットシートマットを敷き、ペット用の飛び出し防止リードを併用すること。ペットアクセサリーが充実した自動車メーカーであるホンダの純正アクセサリー、Honda Dogシリーズのペットシートマットのように、丸洗いはもちろん、床にも垂らすことができ、場合によっては飼い主がきれいな面で愛犬と並んで座れるアイデアはなかなか。ドア内張りの汚れも、ペットドアライニングカバーを併用すれば防ぐことができ、もちろん、ヘッドレストに装着、固定できるペット飛び出し防止リードも用意されている。

Honda Dogシリーズのペットシートマット
隣りに飼い主が座ることもできる

ホンダドッグシリーズでは、そのほか、後席に設置する小中型犬用、1頭用のペットシートサークルや、助手席にも安全に取り付けられる小型犬専用のペットシートプラスわんなども揃っているから、さまざまな場面、使い方に対応してくれる。

Honda Dogシリーズのペットシートサークル
Honda Dogシリーズのペットシートプラスわん

一方、ペット用品メーカーから発売されているのが、例えばDOG DEPTのドライブベッドといった、フカフカのクッションを用いた縁が浅い、しかし犬の快適度を最優先した専用ベッドである。ベルトを後席背もたれに固定でき、底面に飛び出し防止リードが付いているものであれば、犬目線で言えば、なかなか快適なアイテムとなるだろう。使い勝手面では、そのまま家の中や、旅先でマイベッドとして使える点が好ましい。

DOG DEPTのドライブベッド
DOG DEPTのドライブベッド
DOG DEPTのドライブベッド
家の中や旅先で、マイベッドとしても使える

小中型犬の飼い主が愛用しているドッグカートの中には、キャリー(コット)部分が取り外せ、そのまま後席に、チャイルドシート用のISOFIXアンカーにしっかりと固定できるタイプもある。通気性に優れ、蓋となるカバー、底面の飛び出し防止リードも付いていれば、安全性、快適性、そしてわざわざ後席用のキャリー、マットを買わずに済む…という意味でもなかなかの選択だと思われる。

チャイルドシート用のISOFIXアンカーに固定できるキャリー(コット)

ただし、メッシュタイプのキャリー、ハンモック状のペットシートマット、クッションタイプは、これまでの使用経験からすると、ダブルコートの抜け毛が激しい犬の場合、車内の抜け毛汚れが防げない点が気になるところ。とくに犬の乗降時、シートサイドとサイドシルの隙間に抜け毛が落ちやすいのだ。車内の動物臭は、シート横、フロアなどに落ち、たまった抜け毛が主原因のひとつでもある。

クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証

場合に応じた使い分けでわんダフルカーライフを実践

わが家が“わんダフルカーライフ”を実践するため、主にドライブ旅行で使っているアイテムと言えば、大型犬、多頭を後席に乗せる場合は、バスタブタイプの後席用ベッドである。自動車メーカーの純正アクセサリーとしては、フォルクスワーゲンのフラットベッド(発売中)、ボルボの愛犬用ドッグベッド、フルサイズ(年内発売予定)がある。

フォルクスワーゲンのフラットベッド
ボルボの愛犬用ドッグベッド

いずれも高級感溢れる合成皮革をふんだんに使い(抜け毛付着防止のため、裏面にも)、バスタブ状となるため、車内の抜け毛汚れは最小限。前後ヘッドレストにベルトで確実に固定でき、底面に板が入っているため、居心地はフラットそのもの。前面には大きなメッシュ状の窓があり、前席の飼い主と後席の愛犬とのアイコンタクトが容易で、後席エアコン吹き出し口を含むエアコンの風通しにも配慮されているため、犬は安心・快適にドライブを楽しめる。

大きなメッシュ状の窓がポイント
大きなメッシュ状の窓がポイント

また、乗降時用にサイド部分には畳まれたフラップが備わり(フォルクスワーゲンのものは左側=歩道側、ボルボのものは両側)、それを垂らすことで、犬の乗降時に傷つきやすいサイドシル、汚れやすいシートサイドをプロテクト。

ボルボの愛犬用ドッグベッド
ボルボの愛犬用ドッグベッド
ボルボの愛犬用ドッグベッド
フォルクスワーゲンのフラットベッド

ボルボのものは、シートベルト対応で、純正ドッグハーネス=シートベルトとの併用が可能。隣に飼い主が乗れる、シートベルト対応の、小中型犬用ハーフサイズ(年内発売予定)も用意されている。

シートベルト対応で、純正ドッグハーネス=シートベルトとの併用が可能
クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証

フォルクスワーゲン、ボルボのアイテムは、どちらも、ドア内張りを含む後席全面を覆ってくれるため、後席に飼い主が乗ることはできないが、ドッグシートベルトなどを併用することで、安全・快適かつ、車内の抜け毛、ヨダレ汚れを最小限にしてくれる、理想的な愛犬の乗せ方となるわけだ(ボルボのドッグベッドはプロトタイプ。正式な発売後、改めて使用レポートをお届けしたい)。

クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証

さて、愛犬家の読者諸氏は、どのタイプを選ぶだろうか。いずれにしろ、愛犬を危険にさらさないためにも、飛び出し防止リードの併用は不可欠と考える。ちなみにわが家では、ボクのモータージャーナリスト、ドッグライフプロデューサーという職業柄、すべてのタイプを検証用として所有している。近場のドッグランなどに出かける際は、キャリータイプ(小型犬のジャックラッセルのララ用)、宿泊を伴うドライブ旅行では、宿泊施設に愛犬用ベッドの用意があるかないかで、その都度、宿でのベッドにもなるフカフカのドライブベッド、あるいは車載専用のフラットベッド、ドライブベッドを、飛び出し防止リードを併用しつつ使っている。

もし、小型犬1頭で、すでにキャリー(コット)を後席に確実に取り付けられるドッグカートを所有しているのであれば、宿泊をともなうドライブ旅行用として、ドライブベッドを導入するのもいいだろう。

クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証
クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証
クルマ用愛犬ベッドをタイプ別に検証
※写真はすべて駐車中に商品撮影したものです。

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージングデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、ラジオ番組の出演、イベントも手がけ、愛犬との安心快適な自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動、自動車用ペットアクセサリーの企画・開発も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《青山尚暉》

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