【ダイハツ タフト 新型】前席優先の設計思想を徹底---GPSによる時刻補正するきめ細かさ

発売後1ヶ月で1万8000台もの受注を獲得した新型タフト。写真はGターボ2WD
  • 発売後1ヶ月で1万8000台もの受注を獲得した新型タフト。写真はGターボ2WD
  • 新型タフトに標準装備されたガラスサンルーフ「スカイトップルーフ」。開くことはないがシェードは手動で開閉できる
  • 新型タフトのダッシュボード。要所要所にオレンジ色のアクセントが入る
  • 新型タフトの前席。シートにはオレンジ色のステッチが程されていた
  • 新型タフトの後席。シートのステッチもなく、前席のシートバックポケットも装備なし
  • 前席左右のシートヒーターはGグレードに標準装備される。その下はUSB助っ人が二つ備えられた
  • 試乗車に装備されていたディーラーオプションの9インチスタイリッシュメモリーナビ
  • 分岐点に近づくと、メーター内でそこまでの距離と矢印で進行方向を示した

発売後1か月で月販目標台数の4.5倍となる1万8000台の受注を獲得したダイハツ『タフト』。試乗してみると無段変速機「D-CVT」搭載(ターボ車)した快適な走りもさることながら、機能面でも新世代のダイハツ車を感じさせる多くの魅力に触れることができた。

前席と後席で役割を明確に区別。内装の造りも違えた

シートに座って真っ先に感じるのが前席真上に広がる「スカイルーフトップ」と呼ばれるガラスルーフ。これが全グレードに標準装備されるというから驚きだ。軽自動車ではこの手の装備はコストアップにつながる一つの要因ともなって設定されないことが多かった。にもかかわらず、この装備にこだわった理由はどこにあったのだろうか。

ダイハツ工業車両開発本部で商品評価グループに所属する内山勝裕さんによれば、「前席と後席を明確に区別し、そのこだわりは内装色を前後で違える」ほどだったという。そのため、リアシートはリクライニング機構もなく、シートバックポケットもない。一方で、前席を“クルースペース”と名付けているように、乗る人の気分を高揚させる装備を徹底した。それが全グレードにスカイルーフトップの装備につながったというわけだ。

それだけに前席の装備は充実している。「G」グレードには前席左右ともシートヒーターを装備し、USB端子も2個用意。右側は装備した純正ナビゲーションと連携することが可能で、iPodなどのオーディオプレーヤーを接続可能。また、これとは別に低価格で取り付けられるディスプレイオーディオも選べ、その時はApple CarPlayやAndroidAutoの他、トヨタが推進するSDLにも対応する。この時はスマホ内のナビアプリはもちろん、それ以外のアプリや音楽、通話といった機能も利用できるのだ。

カーナビのGPSと連動するメーター内の時計。時刻合わせは一切不要

試乗車に搭載してあったのは9インチ画面を備えたパナソニック製ナビ。このナビを装着したことによるメリットは、まず一つめがメーター内に進行方向を示す矢印(ターンバイターン)が表示できることだ。分岐点までの距離が表示できるので、曲がるタイミングが把握しやすくなるのだ。二つめとしてNaviConへの対応がある。これは500本以上はある対応アプリを使って探した目的地を、簡単にナビ側へ転送できるというものだ。

そして見逃せないのが三つめ、カーナビのGPSで計測した高精度な時刻をそのままメーター内の時計に反映できることだ。輸入車などではこうした対応をする車種が増えているが、国産車では見かけない。これを新型タフトでは軽自動車で対応したのだ。時計の時刻補正をしなくていいのは、日常のこととして便利さを実感できるはずだ。もちろん、オーディオの基本操作はステアリング上からコントロールできる。

一方で残念なこともある。仮想ライバルであるスズキ『ハスラー』には装備されるヒーターミラーが、新型タフトでは4WD車でないと装備されない。積雪はほとんどなくても屋外に置いて霜がつく寒冷地はたくさんある。そうした地域の人は4WD車は買わないはず。となれば、せめてオプションでも用意して欲しかった。また、前席優先という割には未だダイハツ車はステアリングにテレスコピック機能が装備されない。この辺りが今後改良できれば、新型タフトの設計思想はより活きてくるように思う。

《会田肇》

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