ブガッティ『ディーヴォ』、完売40台の最初の1台が完成…出荷前の最終品質確認テストの内容

シロンよりも空力性能に優れるデザイン

エアブレーキとしても機能するリアスポイラー

専用チューンのシャシーとサスペンション

加速テストと高速テストは空港の滑走路で

ブガッティ・ディーヴォ の最初の1台の出荷前の最終品質確認テスト
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ブガッティは7月20日、『シロン』派生モデルとして、世界限定40台を生産する『ディーヴォ』(Bugatti Divo)の最初の1台が完成し、出荷前の最終品質確認テストを実施した、と発表した。

シロン派生モデルのディーヴォは、1920年代後半、ブガッティを駆り「タルガ・フローリオ」で2度優勝したフランス人レーシングドライバー、アルバート・ディーヴォ氏に敬意を表したネーミングだ。ブガッティ・シロンをベースに開発。パフォーマンスをさらに引き上げた超高性能モデルで、世界限定40台を生産する計画だ。価格については、およそ500万ユーロ(約6億1575万円)と公表され、40台は完売している。

シロンよりも空力性能に優れるデザイン

ディーヴォでは、シロンに対して、エアロダイナミクス性能のさらなる向上が追求された。フロントカバーには空気取り入れ口が追加されており、車両の有効断面積を減らすと同時に、フロント部分の空気の流れを改善し、空力効率を高めている。「エアカーテン」も最適化されており、車両のサイドの空気の流れが良くなっているという。

新設計のワイドなフロントスポイラーは、ダウンフォースを高め、フロントエアインレットに多くのエアを導きく。これにより、全体的な冷却性能を向上させた。

ブレーキは、車両の両側にある4つの独立した空気システムによって冷却される。空気は、フロントバンパーの上の高圧領域、フロントフェンダーの吸気口、フロントラジエーターの吸気口、タイヤ前方のディフューザーから取り入れられる。ベーンは、これらの領域からの冷気をブレーキディスクに送る。熱シールドは、熱風をホイールから排出する。これにより、ブレーキが過熱せず、タイヤの温度を常に最適に維持する。このシステムはすでにシロンで使用されているが、ディーヴォの場合、さらに冷却性能が引き上げられている。

エアブレーキとしても機能するリアスポイラー

ディーヴォのルーフには、NACAエアダクトが組み込まれた。専用設計のエンジンルームカバーと組み合わせることにより、エンジンルームへの非常に高いエアフローが確保されている。

後部には、新デザインのリアスポイラーが備えられた。このリアスポイラーは、エアブレーキとしても機能し、走行モードによって異なる角度に設定される。リアスポイラーの幅は1830mmで、シロンより23%幅広い。ワイドなリアスポイラーは、エアブレーキ性能を向上させるだけでなく、大幅にダウンフォースを高める。4本のテールパイプに対応したリアディフューザーも専用デザイン。発生するダウンフォースの合計は456kgで、シロンよりも90kg増加しているという。

専用チューンのシャシーとサスペンション

ディーヴォは、シャシーとサスペンションの専用チューンと軽量化により、さらなるコーナリングパフォーマンスを追求している。

シャシー開発の主な目的は、コーナリングダイナミクスを改善すること。この目的のために、キャンバー角が見直された。その結果、ディーヴォの最高速は380km/hに制限される。シロンが最高速420km/hを引き出す際に必要なトップスピードモードは装備されない。横加速度に関しては、ディーヴォは1.6gに達するという。

ステアリングとサスペンションは、すべてのモード(「EB」、「アウトバーン」、「ハンドリング」)で、よりダイレクトなレスポンスと大幅にスポーティなドライバビリティを実現するようにチューニングされた。

ディーヴォは、シロンよりも35kg軽量だ。この軽量化は、新設計の軽量ホイールやカーボンファイバー製インタークーラーカバーなど、さまざまな設計変更の結果になる。固定式のフロントディフューザーフラップ、断熱材の削減、軽量なサウンドシステムの採用により、重量を抑えた。重量を減らすために、センターコンソールとドアトリムの収納コンパートメントも省略されている。ディーヴォは、シロンよりもナルドグサーキットにおけるラップタイムを、8秒短縮しているという。

加速テストと高速テストは空港の滑走路で

このディーヴォの最初の1台が完成し、出荷前の最終品質確認テストが行われた。特別なフィルムでカーボンボディを覆い、保護カバーがインテリア全体に施された。特別なカバーをアンダーボディに使い、顧客の車両への損傷を防ぐ。タイヤ&ホイールも、テスト用のセットに交換された。エンジニアは車両のすべての電子機能をチェックし、シャシーを調整する。

その後、W16エンジンを始動して、公道テストを行う。このテスト走行には最大5時間かかり、アルザスを経由する約300kmのルートを走行する。ワインディングロードでは、ステアリング、コーナリング、シフトポイント、ヒルスタートなどの性能を確認する。

加速テストと高速テストでは、コルマール空港の閉鎖した滑走路を走行する。ここで、250km/h 以上の速度で走行する場合に必要なさまざまな機能のテストを受ける。ローンチコントロール、さまざまな走行モードでの運転、エアブレーキ機能、170m/hの高速での車線変更、160km/hから停止するフルブレーキテスト、ESPチェックなどを行う。

エンジニアは、走行中の不自然な反応やノイズなどの印象をボイスレコーダーに記録する。翌日に同僚と一緒にそれらを分析する。車両が戻ると、エンジニアはギアボックスオイルとホイール&タイヤを交換する。これに続いて、最終的な承認を得るために、最後の1時間、50kmを超える試乗が行われる。

ボディプロテクションを取り除くために1日を費やした後、2日間で車体表面の仕上げを行う。4人の従業員が手袋を着用して、6時間以上かけて車体表面の品質確認を行う。ブガッティは、手作業で生産されたディーヴォのような車両では、走行後にいくつかの問題が発生する可能性があり、それを修正する必要がある。小さな点も見つけ出して、納車前に排除する、としている。

《森脇稔》

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