JR東日本は5月12日、房総各線の末端区間へ新型車両E131系を投入すると発表した。
現在、運用されている209系2000・2100番台に代わるもので、209系は電動車ユニット方式を採用しているため、2M2Tの4両編成または4M2Tの6両編成となっているが、E131系は経済性が高い1M方式を採用した、1M1Tの2両編成となる。
ステンレス製車体で最高速度110km/hである点は209系と変わらないが、車体幅は150mm広くなる。制御方式が回生ブレーキ付きVVVFインバータ制御である点も209系と変わらないが、主回路機器には消費電力を抑制できる炭化ケイ素(SiC)素子を採用し、IGBT素子を採用する209系より環境性能が向上するとしている。
主電動機(モーター)は、209系が内部温度を抑えやすい開放型誘導電動機であるのに対して、E131系では保守の簡略化や低騒音化を図りやすい全閉型誘導電動機が採用される。
また、車両の安全性や安定性を図るため、209系にはなかった車両状態監視機能やワンマン運転に対応した乗降確認カメラなどの機器も装備しており、一部車両には線路設備状態監視機能も備える。
車内は、座席がセミクロス仕様となり、座席1人あたりの幅が209系より10mm拡大。車椅子スペースや車椅子対応トイレといったバリアフリー対応設備、17インチ液晶ディスプレイによる案内表示装置、車内防犯カメラ、非常通話装置(1両4か所)も備える。
投入は2021年春頃を予定しており、2両編成12本の合計24両が内房線木更津~安房鴨川間、外房線上総一ノ宮~安房鴨川間、鹿島線佐原~鹿島神宮間で運用される。