トランプ大統領、米GMにも人工呼吸器の生産命令---新型コロナウイルス[新聞ウォッチ]

東京・浅草(3月29日)
  • 東京・浅草(3月29日)
  • 東京・上野(3月28日)

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

桜吹雪ならぬ、本物の吹雪。週末の外出自粛要請が出されていた東京などでは「恵みのなごり雪」だったようだ。3月下旬に都心で1cm以上の積雪が観測されたのは、1988年以来32年ぶりだそうだ。

その東京都では1日当たり最多となる68人の新型コロナウイルスによる感染者が確認され、今週以降も引き続き不要不急の外出自粛や在宅勤務などの要請を求めている。トヨタ自動車などでも試行錯誤のなか、テレワークについてこれまでの「推奨」から「原則」自宅勤務にランクが上がったという。感染爆発が近づいているとの見方もあるほどだ。

こうしたことから、政府は重症化した患者の治療に欠かせない人工呼吸器の増産を国内メーカーなどに要請することで調整に入ったと、きょうの読売などが報じている。

すでに、米国ではトランプ大統領が、民間企業に重要物資の優先的な生産を要求できる「国防生産法」に基づき、米自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)に対し、人工呼吸器の製造を命じているほか、英国やドイツでも、自動車メーカーや家電メーカーなどが緊急生産に向けた取り組みを進めている。トヨタでも人工呼吸器メーカーの増産を支援すると発表している。

このうち、トランプ大統領からGMに対し、人工呼吸器を生産するように命令したニュースは日経などにも大きく取り上げられた。そのタイトルをみて、GMといえば、リーマンショック当時に経営破綻し、いわば“人工呼吸器”を取り付けたような状態で莫大な公的資金を投入することで延命策を講じたことを思い出した。そのGMが新型コロナウイルスの感染拡大を受け、こんどは人工呼吸器を生産するというのは笑うに笑えない深刻な問題である。

2020年3月30日付

●新型コロナ、人工呼吸器増産要請へ、政府、重症者急増に備え(読売・1面)

●ドローン操縦に免許、学科と実技(読売・1面)

●羽田新ルート期待消え、運用開始、就航延期・減便続々(読売・4面)

●東京最多68人感染確認(朝日・1面)

●五輪来年7月23日開幕軸、組織委、IOCと調整(毎日・1面)

●都、平日も夜間外出自粛、東京・千葉集団感染拡大(産経・1面)

●米欧工場、半数が停止、日本の大手79社、中国8割「平常」(日経・1面)

●入社式「分散」で安全確保、パナソニック自宅PCから参加(日経・5面)

●テレワーク試行錯誤、感染拡大企業が本格的に導入(日経・35面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集