ボルグワーナー(BorgWarner)は10月29日、EV向けの「トルクベクタリング・デュアルクラッチ」システムを開発した、と発表した。
ボルグワーナーのシステムは、多くのEVで見られる電気モーター2個ではなく、電気モーター1個で走行することが可能だ。トルクベクタリング・デュアルクラッチと命名されたシステムでは、電動パワートレインのディファレンシャルを、2個のクラッチに置き換えている。
トルクベクタリング・デュアルクラッチでは、ひとつのクラッチが最大265kgmのトルクに対応する。4WDが必要ない状況では、リアアクスルを切り離し、FF駆動で走行することができる。
ボルグワーナーは、このトルクベクタリング・デュアルクラッチを、大手自動車メーカーの市販EV向けに、2022年上半期(1~6月)から生産を開始する計画だ。このソリューションは費用対効果が高く、コンパクト設計が特長で、スペースとシステムの重量を大幅に削減する、としている。