横取り装置の取扱いや管理が不十分…横浜市営地下鉄の脱線事故に対し国交省が改善指示

6月10日に全線で運行を再開した横浜市営地下鉄ブルーライン。その後、国交省の保安監査が実施され、安全管理上の不備が指摘された。
  • 6月10日に全線で運行を再開した横浜市営地下鉄ブルーライン。その後、国交省の保安監査が実施され、安全管理上の不備が指摘された。

国土交通省関東運輸局は7月9日、横浜市営地下鉄1号線(ブルーライン)下飯田駅(横浜市泉区)付近で6月6日に発生した脱線事故について、横浜市交通局に対して改善指示を出したことを明らかにした。

この事故は、保守用車が駅間や駅構内の保守用線路に出入りするために設置される簡易的なポイントである「横取り装置」と呼ばれるものの撤去を忘れたことが直接の原因とされており、国土交通省は6月19・20日に保安監査を実施した。

この監査では、横取り装置や線路閉鎖の取扱いが内規と異なっていたこと、横取り装置を定位置に戻す際の失念防止措置が不十分であったことが確認されており、これらのことが内部監査などで十分に把握されていなかったことも判明している。

改善指示では、事故が再発する怖れがないことを確認するとともに、安全確保のための作業や手続きの整理、必要な規程の整備や見直しを行ない、規程に基づく業務遂行を管理する仕組みを構築することが指示されている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集