アストンマーティンの6番目のディーラーシップ、アストンマーティン横浜が13日、横浜山下町にオープンする。新しいショールームは、山下公園の氷川丸の前から、ホテルニューグランドの横を通って、中華街の東門に至る通りの途中にある。
報道陣を集めた12日のお披露目には、アストンマーティン・ジャパンの荒井賢社長のこだわりでオーダーしたライトグリーンの『ヴァンテージ』と『DBS』が飾られ、イギリスから、アストンマーティンのサイモン・スプロール副社長が来日した。
アストンマーティン横浜を運営するグラーツ・オートモービルは、東京・世田谷区の等々力で高級輸入中古車をメインに扱うショップだ。世田谷のショールームはよく見られるようなガラス張りではなく、インテリアにもこだわって暖炉に火がとも。来店は完全予約制で、特別な空間で楽しめるクルマ選びを提案する。
山下町であることも極めて重要な意味がある、と荒井社長。「もともと高級スーパーの明治屋があった場所です。海外の食文化を早くから日本に紹介し、食材や洋酒の数々を輸入してきた場所。多くの舶来文化が最初に日本に入ったこの地で、アストンマーティンブランドをお客さまに紹介できることに意味があると思っており、立地ではこだわった部分でした」。
荒井社長にイギリス車の魅力を伺うと「イギリス車でなければ、と思ってきたわけではないのです。ほかの国のクルマの魅力も知っているつもりです。けれども気がついたら英国車にかかわることが多くなっていましたね」との返事。
英国車の魅力は「『わかりにくいところ』ではないでしょうか。魅力がないのではなく、簡単にわかるものではないのです。簡単に理解できて、馴染んで、体得できることって、すぐに飽きてしまったり、結局つまらなかったりするのではないでしょうか。その点イギリス車は、乗るほどに一体になれて、体に馴染んでくるようなところがあります。ふと気がつくと、魅力のとりこになる。奥ゆかしさというか、控えめ、アンダーステイトメント」。そんな魅力があるという。
アストンマーティンは横浜からそれほど遠くない東京にも、すでにディーラーがあり、そういう意味では、先行店舗と同じことをしていてもだめで、伝統と、統一したディーラーとしてのサービスクオリティにはこだわりつつ、アストンマーティン横浜のカラーは出していきたい、と話していた。