生誕20周年の 3200GT をフィーチャー、富士山のふもとに集合…マセラティデイ2018

マセラティ 3200GTたち
  • マセラティ 3200GTたち
  • マセラティ 3200GTたちのリアスタイル。ブーメラン型テールランプが特徴
  • マセラティデイ2018
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  • マセラティ セブリング
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  • 手前からマセラティ 222E、クーペ、430
  • 手前からマセラティ ミストラル、セブリング、ギブリスパイダー、シトロエン SM

マセラティクラブジャパンは11月10日から11日にかけて、中伊豆ワイナリーヒルズ(静岡県伊豆市)において、『マセラティデイ2018』を開催している。

マセラティクラブオブジャパン(以下MCJ)は、本国のマセラティ公認クラブとして認定を受けたオフィシャルクラブだ。活動もツーリングや食事会、パーティなどを積極的に開催し、そういったイベントの集大成が年に一度開催されるマセラティデイである。

これまで八ヶ岳や京都、東京タワーなど様々な場所で行われてきたマセラティデイだが、今年は中伊豆ワイナリーヒルズを基点に開催。前日の雨模様から一転、晴天となり富士山が迎えてくれる集合場所の“ぐらっぱの丘”には、昼過ぎから続々と参加車が集まりはじめ、夕刻にはおよそ50台のマセラティが芝生の上を埋め尽くした。

毎回魅力的なマセラティが集まることで知られているこのイベントだが、今年のテーマはデビュー20周年を迎えた『3200GT』で、今回は7台もの車両が一堂に会した。それ以外にも『ミストラル』が4台もエントリーするなど、コンディションの良い新旧マセラティが勢ぞろいした。

スケジュールは、マセラティジャパン代表取締役グイド・ジョバネッリ氏のあいさつでスタート。「マセラティに関わるようになって20年になる。ちょうど今回のテーマとなった『3200GT』がデビューしたのと同じくらいの時期だ。このクルマはいまのマセラティのセールスにとって重要な1台だ」とコメント。そして、「いまのマセラティのブランドイメージを形作っているのは、今日ここに並んでいるヘリテージを持つ素晴らしいクルマたちだ」と述べた。

その後、MCJ会長の越湖信一氏とオーナーによるオーナーズインタビューが行われ、そこではオーナーが自車のヒストリーを語るとともに、越湖会長からはそのクルマにまつわる様々な興味深いエピソードが披露される。今回も3200GTにおいて、「このクルマの最終の仕上げはフェラーリ傘下になっているので、それまでのように公道などでのテストのみではなく、フィオラノサーキットでフェラーリのテストドライバーたちによるテストを受け、全体の承認を得たうえで生産が開始された。また、名称も『ミストラル』で決定しかけていたようだが、直前で3200GTと変更された」などが語られた。

また、今回は『ギブリ』が“化粧直し”のため、マセラティエンジンを搭載するシトロエン『SM』で参加したメンバーとのインタビューでは、「SMに搭載されているエンジンは『メラク』と同じV型6気筒だ。もともとメラクを作る予定はなかったが、SMがオイルショックで売れなくなってしまったため、余ったエンジンをどうするかを考えてメラクを作った」と越湖会長からエピソードが披露された。またオーナーは、「このエンジンはジュリオ・アルフィエーリの設計になるもので、非常にコンパクト。しかし、左側バンクの奥にあるプラグ交換は手が入らなくて絶望的にやりにくく、毎回頭にくるが、でもそれも可愛い」と愛情たっぷりな様子であった。

ここに例を挙げた以外にも、越湖会長はもとより、オーナーからも様々なエピソードが語られ、クラブメンバーそれぞれがマセラティに対し、愛情と尊敬の念を多く持っていることが感じられた。

この日、参加者たちはいったんホテルへ戻ったのち、同じ中伊豆ワイナリーヒルズ内にある中伊豆ワイナリーシャトーT.Sにてディナーパーティに参加。11日は伊豆周辺のツーリングを楽しんだ後解散になる予定だ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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