全日本エコドライブチャンピオンシップ参戦記…楽しく攻められる!!

エコカー 燃費
全日本エコドライブチャンピオンシップ2018(鈴鹿サーキット、8月20日)
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せっかく鈴鹿の国際サーキットを走れるっつーのに、思いっきり踏めないなんて……。最初はそう思っていた。でもトライしてみたら、これがまたすっごい楽しい。アドレナリンが湧き出てきて、気づいたら大汗かいてて、競技車から降りたら身体がガクガクブルブル!

ここは鈴鹿サーキット国際レーシングコース。生まれて初めて、全日本エコドライブチャンピオンシップ(ECO DRIVE CHAMPIONSHIP 2018)に挑戦してみて、そう感じた。主催は全日本学生自動車連盟(AJSAA)、共催は環境省。競い合う相手は、全国の体育会自動車部の学生たちと、エコドライブトップランナー企業・自治体のドライバーたち。

全国のガチクルマ好き大学生が20日、自慢のカスタムカーやドレスアップ車で集結。自前のレーシングスーツに着替え、ハイブリッド車のトヨタ『アクア』、ガソリンエンジンのホンダ『フィット』、電気自動車の日産『リーフ』の3台を国際レーシングコースで走らせる。まず意外だったのは、体育会自動車部に女子学生がいっぱい入部していたこと。レーシングスーツでさっそうとクルマに乗り込む姿が、印象的だった。

「リーフは、エネルギー回生機能を有効に使ったテクニック、小排気量のフィットはアクセルワークによるテクニック、アクアはEVモード(減速時の充電とモータのアシスト)によるテクニックを競う」と全日本学生自動車連盟。

ビビリ記者、アドレナリン噴出の顛末

競技は、3車種をそれぞれ6周走らせ、燃費・電費ポイントとタイムポイントの総合点で競う。スピードは120km/hまでしか出してはいけないというルールがあり、この120を超えるとペナルティ(もしくは失格)がつく。ホームとバックのストレートは80km/h以上で走るというルールもある。

ビビリな記者は、リーフ(EV)、アクア(HV)、フィットの順ですすめるブロックに参戦。このイッパツめのリーフで、エコドライブというちょっと“何かを抑える感”が吹っ飛んだ。

なにせ、エンジン車にはない強力加速と、アクセルオフだけでドカッと効きだす回生ブレーキが新鮮で、アクセルだけで1コーナー、S字コーナー、デグナーカーブ、ヘアピンカーブ、シケインとヘタながらグイグイ攻めていくと、アドレナリンがドバッと出てくる。

ビビリ記者もまっとうな凡人のようで、エコドライブだっていうのに、横から抜かれるとやっぱり抜き返したくなる。ビビリにも闘争心があった。1周目からそれに火がつき、エコドライブを忘れて、タイヤがややキュキュッと鳴るほどにぶっ飛ばす。ついつい、コーナー入口直前まで攻めて、ブレーキを踏むシーンも多くなった。

こんな調子だから、記者のリーフによる走行タイムは100ポイント満点で79、電費は200ポイント満点で22という悲惨な結果に。このあと続くフィットもアクアも、燃費ポイントは36、44と、100ポイントすら超えないというダメダメなリザルトに……。

総合優勝するチームのポイントに驚愕

それでも、とにかく楽しい。「エコドライブは、なにかを我慢するんじゃないんだ」と気づかせてくれる。2回めのアクア、3回めのフィットを、コーナーの出入りで燃費を意識しながら走らせると、ポイントが徐々に上がっていく。「エコドライブは、楽しく攻められる」と国際レーシングコースで実感した。

総合優勝した東京都トラック協会練馬支部GEPは、走行タイムは3車種とも40位以下。でも燃費・電費ポイントが2~4位におさまり、176~184ポイントを獲得していた。「国際レーシングコースでは、必要以上に速く走ると燃費・電費が落ちる」を数字で示したかたち。そして総合2位は東京都トラック協会GEP足立支部、第3位は慶應義塾大学だった。

環境省が推進する国民運動「COOL CHOICE」の一環で行われる、この全日本エコドライブチャンピオンシップ。COOL CHOICE は、2030年度に温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のため、省エネ・低炭素型の製品への買換・サービスの利用・ライフスタイルの選択など、地球温暖化対策に資する「賢い選択」をしていこうというアクション。

レース後は片山右京や柳田真孝らと爆笑トークも

同省地球環境局の林俊宏氏はレース後、「ガソリンスタンドは1円でも安いところを探すけど、エコドライブで燃料費が10%、20%と削減できることがまだまだ知られていない。このレースで体感したエコドライブの楽しさや奥深さを、いろいろな伝え方で発信してほしい」と参加者たちに語っていた。

またレース後は、片山右京さんやレーシングドライバーのロニー・クインタレッリ選手、柳田真孝選手、中山雄一選手、坪井翔選手、モータージャーナリストの日下部保雄さん、竹岡圭さんらによるトークショーも実施。「ずっと参加してるけど、これまではズルした。下り坂でニュートラルに入れたり、エアコン切ったりね」(右京さん)や、「どこだったけな、明治大学かな。オレを煽ってくるからさー。でも、攻めるところとスピードを落とすところをしっかりわけてる。作戦なんだろうね」(柳田選手)といったレース体験者ならではの爆笑トークや、今後の本戦への意気込み、そして右京さんの「これオフレコね」といった暴露トークも飛び出した。

「あのね、日下部さんはね、いやほんとうに……」(右京さん)

《レスポンス編集部》

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