ベントレー東京世田谷オープン、超高級車ならではの「地域密着型めざす」

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  • ベントレーモーターズジャパン代表のティム・マッキンレイ氏(左)とコーンズ・モータース代表取締役の猿丸安人氏(右)

ベントレーの正規販売店、コーンズ・モータースは7月21日より東京地区で2店舗目となるショールーム、ベントレー東京世田谷(東京都世田谷区等々力)をオープンする。

◆54年続くコーンズとベントレーの関係

コーンズ・モータースは1964年より正規輸入代理店としてベントレービジネスを開始。1999年まではインポーターとして、2000年からは正規ディーラービジネスへ移行。「現在は東京、大阪、神戸と3つの販売拠点で、関東圏、関西圏のお客様に広くベントレー車をお届けし、この54年間でおよそ5000台ものベントレーをお客様にお届けしてきた」とは、コーンズ・モータースCOOの林誠吾氏。

そのベントレーは近年、これまでの12気筒エンジンに加え、8気筒エンジンもラインナップ。さらに、SUVの『ベンテイガ』も導入し新規ユーザー層を広げている。また過去5年間のベントレーの販売状況では、ベントレー東京のシェアが最大だという。そこで、「長らく青山ショールーム1店舗でビジネスを展開してきたが、モデルレンジの拡大、そしてニューモデル投入による需要の拡大、増加に対応するために販売拠点の拡充を図ることとなった」と新規店舗オープンへの理由を述べる。
ベントレーモーターズジャパン代表のティム・マッキンレイ氏(左)とコーンズ・モータース代表取締役の猿丸安人氏(右)
それぞれの管轄エリアは、これまで都内全域を青山ショールームでカバーしてきたものを、「(青山は)今後は引き続き港区を中心としたエリアへの販売とし、世田谷ショールームは城南地区を中心に東京の西エリアをカバーし2店舗体制として、東京23区を中心に全域をカバーしていく」と話す。

そして、この世田谷ショールームが加わることで、ベントレー東京は2つの販売拠点を得ることになり、それらとともに2017年に開設した新東京サービスセンターと合わせ、「今まで以上に東京エリアの皆様に、きめ細くフォローしていく」とした。

販売台数に関して林氏は、「ベントレー東京は青山と世田谷を合わせて過去最高の販売台数を目指す。今年第4四半期にベントレーの最重要モデルである6年ぶりにフルモデルチェンジした新型『コンチネンタルGT』の販売が開始されるとともに、『ベンテイガV8』も販売増に寄与するものと大きく期待している」とコメント。

また、コーンズ・モータースのベントレーネットワークは、日本の中で3つのエリアをカバーし、4つのショールーム、2つのサービスセンターを運営。全国のベントレーディーラーネットワークの全ショールームは9か所あるが、「我々はその半数近くを担う形となる」とし、ベントレービジネスにより力を入れていくことを強調した。

◆地域に密着したハートウォーミングな“クルマ屋さん”

世田谷ショールームは、1階と2階にショールームがあり、セールスマネージャー1名、セールスが4名、レセプション1名で運営。1階は新車のショールームとして、2階は認定中古車も幅広く揃え、「多くの方のニーズに応えていきたい」と林氏。

そのショールームは最新のCIを施した内装と、豪華な家具が置かれるが、大きな特徴は外観だ。「上部にパネルを2枚重ねて貼り、その中にLEDを通すことにより、非常に複雑な文様が浮かび上がるデザインだ。これはベントレーのフロントグリルなどもモチーフにしており、この世田谷エリアの新しいランドマークになり、待ち合わせ場所にも使えるのではないかと考えている。特に夜間に見ると非常に美しく、その文様が現れることでさらに雰囲気が高まるのではないか」と林氏はいう。

林氏はこのショールームで重要なのは、こういった外観や内装だけではなく、スタッフだと強調する。「この世田谷は、クールやスタイリッシュという言葉が合う青山とは少し雰囲気が異なり、温かさや落ち着きがこの街にはある。従って、この世田谷だからこそお客様に感じてもらえるその温かさをスタッフも大切にしながら、運営していきたい」と述べる。

そのスタッフも、「人に好かれやすい性格なども含めて、お客様から親しまれ、寄り添えるような人たちだ。また、彼らもそういう意識を持って接客対応する」と林氏。それ以外にも、「お客様がカフェ的に利用してもらうなど、気軽に来てもらいお茶を飲んだり、待ち合わせをしてもらったりということもできる。そういう意味で青山と違ったハートウォーミングな雰囲気にしていきたい。こういうものは人が作っていくものだ」と語る。

また、「これから買おうという気になって初めて入ってきたお客様は、すごく不安を持って入って来られるだろう。そこにいい笑顔や、販売寄りの対応ではなく普通の会話をしていくことで関係を築き、安心もしてもらえるだろう。また、そうすることで地元にも根付いていくことがとても大事」という。

その理由は、「この地域は都心と違って人の入れ替わりも少なく、長く住んでいる方が多い。そういった方達は地元から買いたいと思う気持ちもある。そこで、いい意味での街のクルマ屋さんというポジションは大事だ。ハイエンドのブランドだからこそ、見たままの感じではなく、中に入ると意外と温かだとか、付き合いやすいことが重要」と林氏は述べた。

従って台数についてもしばらくは望まないという。「ベントレー東京トータルとして今年は過去最高を目指すという目標はあるが、これは青山にプラスして世田谷を出したことで純増させるというもの。台数として本当に効いてくるのは来年以降、それまでは未来のために投資だと思ってそこは割り切っている。台数やノルマを設定すると、売らなきゃとなってしまい、本来の目的が失われてしまう」とし、まずは地域に密着したベントレー世田谷を目指すことを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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