停車していたバスが死角を生み出す---横断の男児がはねられて重体

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徒歩で横断歩道を渡っていた男児に対し、交差進行してきたクルマが衝突する事故が起きた。男児は意識不明の重体となったが、手前に止まっていた路線バスが双方の死角を作り出してしまったとみられている。

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11日午前7時10分ごろ、高知県高知市内の県道で、徒歩で横断歩道を渡っていた小学生の男児に対し、交差進行してきた軽乗用車が衝突する事故が起きた。男児は重体となっている。

高知県警・高知南署によると、現場は高知市春野町東諸木付近で片側1車線の直線区間。横断歩道はあるが、信号機は設置されていない。9歳の男児は路線バスから降車し、前方にある横断歩道を徒歩で渡っていたところ、バスを追い抜くようにして右方向から交差進行してきた軽乗用車にはねられた。

男児はクルマの直撃を受け、弾き飛ばされるようにして転倒。近くの病院へ収容されたが、頭部強打で意識不明の重体となった。クルマを運転していた同市内に在住する67歳の女性にケガはなく、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)容疑で事情を聞いている。

現場は見通しの良い区間だが、停車していたバスが双方から死角を作り出していたものとみられ、警察では事故発生の経緯を詳しく調べている。

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男児はバスから降車し、前方に回りこんで横断を開始したため、バスを追い抜いて右方向から交差進行してきたクルマが見えていなかった可能性が高い。
クルマ側からもバスが死角を作り出し、左方向から飛び出してきた男児に気づくのが遅れたものとみられる。

停車したバスがすぐに発進しないということは、イコールで「乗客が乗降している」ということであり、クルマ側としては「歩行者が死角から飛び出してくるかもしれない」という予測を持つことが事故を避けるうえで重要となってくる。

《石田真一》

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