今年の4月1日、ボルボ・カー・ジャパンのFacebookで見つけたのは「本日限定、新車無料交換」というキャッチーなタイトルの動画だった。「え? うそでしょ?」と目を引くし、嘘だと思って見ることができるテーマだ。
動画を見ていくと、それはミニカーの話。手持ちのミニカーをボルボディーラーに持っていくと、ボルボの「ミニカー」の新車と交換してくれるというものだった。対象年齢は10歳未満で、1人につき1台限り有効とある。
さっそく甥と姪を誘って、近所のボルボ・カー東名川崎に出かけてみることにした。差し出すミニカーをどれにするか、彼らのチョイスは真剣だ。ダブっているであろう消防車や、タイヤの外れたランボルギーニ『イオタ』など、「彼らなりの線引きの苦慮」を感じることのできる4台をポケットに入れていざ出発だ。
お店に就くとすぐに、ちょうど商談を終えてデスクにいた平井店長自らお出迎え。テーブルに案内される。
さっそく名刺交換。筆者だけでなく、甥や姪にも、である。しかもよく見ると名刺がすべてひらがな表記の「子供バージョン」なのだ。「こだわりでご家族皆さんで乗っていただくボルボのショールームでの最初のご挨拶、お子様にもさせていただいております。はじめは大人用のものをお子様にもお渡ししていましたが、どうせならお子様でも読みやすいようにひらがな表記のものを作ることにしたのです」と平井店長。
子供たちはもってきたミニカーをテーブルに広げる。「査定」の始まりだ。一通りミニカーを見て、「懐かしいですね!」などと言いながら、奥へもどり、子供たちにミニカー引換券を渡した。「申し訳ございません。年度末の混雑なども重なって、お渡しするミニカーがまだ届いていないので、届き次第ご連絡、ご納車させていただきます」とのことだった。
オープンしておよそ2年となるボルボ・カー東名川崎は東名高速道路を降りてすぐ、尻手黒川線沿いにある。「オープン当初に比べ、川崎市北部のお客様が多くなりました。プレミアムブランドですが、ドイツのブランドとも、ラテン系のモデルとも少し違う上質さもボルボの魅力です。プレミアムな世界をご家族皆さんで親しんでいただきたいし、一人でも多くの方に知っていただきたいですね」と平井店長。今回のような企画・プロモーションも、こうした今のボルボにマッチしている。
大人にならないと運転することはできないクルマという商品のプロモーションで、「子供限定」としたこの企画。洒落ている上に、大人も「何かに憧れるということ」を思い出すことができる企画だった。