信号待ちのクルマに突っ込んできたのは酒酔い運転の警官---自分で判断できない

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信号待ちのトラックに対して追突してきた乗用車の運転者は警官だった。人的被害は無かったが、警官からは高濃度のアルコール分が検出され、酒酔い運転の現行犯で逮捕されている。

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1日午前0時55分ごろ、埼玉県上尾市内の国道17号を走行していた乗用車が信号待ちの前走車へ追突。弾みで隣車線のクルマにも衝突する事故が起きた。警察は運転していた警官の男を酒酔い運転の現行犯で逮捕している。

埼玉県警・交通捜査課と上尾署によると、現場は上尾市本町3丁目付近で片側2車線の直線区間。走行中の乗用車は信号待ちで停車していた中型トラックに追突。弾みで路外に逸脱し、隣車線の乗用車にも衝突するなど、車両3台が関係する多重衝突に発展した。

3台の車両は小破したが、トラックを運転していた群馬県伊勢崎市内に在住する36歳の男性と、衝突被害を受けた乗用車を運転していたさいたま市中央区内に在住する43歳の男性にケガはなかった。追突側の乗用車を運転していた上尾市内に在住し、県警本部・警備部公安1課に所属する30歳の巡査部長の男にもケガはなかったが、呼気1リットルあたり0.9ミリグラムという高濃度のアルコール分を検出したことから、警察は道路交通法違反(酒酔い運転)の現行犯で逮捕している。

男は前日夕方に退勤した後、自宅で日本酒などを飲んでいたことを認めている。買い物に行く最中に事故を起こしていた。警察ではアルコールの影響が事故につながったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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呼気検査によって出てきたアルコール分「呼気1リットルあたり0.9ミリグラム」というのは、酒気帯び相当量として摘発対象となる値(同0.15ミリグラム)の6倍にあたり、一般的に現場で使われる検知キットで測ることのできる最大値とされる。アルコール耐性による個人差はあるものの、この値に達していると「客観的に見ても酒に酔っているような状態であり、とても運転できるようなものではない」ということになるが、「自身ではその判断すらできなくなる危険な数値でもある」のだ。

《石田真一》

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