全国一斉飲酒運転取締りが1日20時から2日5時にかけて全国2500か所で実施された。警察官1万6000人を動員、逮捕者23人を含み総件数3113件が検挙された。
総件数のうち飲酒運転は194件だった。飲酒運転の厳罰化が浸透しているからか、呼気中のアルコール濃度が高い酒酔い運転の検挙数は1件(逮捕者0人)、193件(逮捕者18人)は酒気帯びだった。ただ、検挙の状況を見ると、酒気帯びだから運転への影響がより軽いとは言えないようだ。
例えば、岐阜県多治見警察署が2日1時40分頃に同市内で検挙したきっかけは、警ら中に発見した普通貨物自動車のふらつき運転だった。ふらつき運転で検挙された例は兵庫県姫路市内で交通機動隊が検挙した普通乗用車でもあった。沖縄県宜野湾警察署が2日午前1時1分頃に検挙した例は普通乗用車の無灯火がきっかけだった。取り調べたところ酒気帯び運転であることがわかったのだ。
アルコール濃度のごく低い例は、必ずしも飲酒とは限らないが、一斉取り締まりではこのほかにも法令数値未満の酒気帯び運転が、飲酒運転検挙件数とほぼ同数142件あった。北海道苫小牧市では検問中に普通乗用車が逆走。運転者に呼気検査を求めたが応じず、道路交通法違反(飲酒検知拒否)の現行犯で逮捕されている。
全体の構成比でみると、大きかったのは、670件あった最高速度違反(21.5%)、341件あったシートベルト着用義務(11.0%)、330件あった携帯電話使用等(10.6%)だった。飲酒運転の6.2%は、これらの次に位置している。