「ノンアスベスト」のはずが…京王電鉄、含有気づかず電車改造

鉄道 企業動向

8000系の改造工事の様子。法令に基づくアスベスト処理を行っていなかった。
  • 8000系の改造工事の様子。法令に基づくアスベスト処理を行っていなかった。
  • 8000系先頭車の中間車化の改造前(左)と改造後(右)。
  • 京王電鉄の8000系。
京王電鉄は10月20日、同社が保有する車両の改造工事に際し、石綿(アスベスト)の関係法令に基づく処理を行わないまま作業を行っていたと発表した。

アスベストが含まれていたのは、8000系電車の断熱塗料。同車は2013年から順次、先頭車の運転台を撤去して中間車に改造する工事が行われていた。

京王などよると、車両メーカーである総合車両製作所(J-TREC)と日本車輌製造(日本車両)からの書面により、1989年以降に製造された車両の断熱塗料にはアスベストが含まれていないことを確認していた。このため、1992年以降に製造された8000系の中間車化改造工事では、法令に基づくアスベスト処理を行わなかった。

しかし今年9月、1984年から1996年にかけて製造された7000系電車のうち、1992年製の車両で廃車処理前の検査を行ったところ、一部の車両の断熱塗料にアスベストが含まれていたことが判明。これを受け、同時期に製造された8000系の改造車2両でも検査を実施したところ、アスベストが含まれていたことが分かった。書面上は含まれていないはずのアスベストが含まれていた原因は不明で、京王は「現在調査中」としている。

断熱塗料に含まれるアスベストは成形された樹脂に混合して固形化しており、内装化粧板の内側にあるため、利用者への影響はないという。一方、作業員の健康被害については確認中。京王は「工事および廃棄処理を担当した全従業員に対して、健康相談や健康診断などを継続的に実施し、適切に対応していきます」としている。


断熱塗料になぜアスベストが含まれていたのか。車両メーカーでも塗料メーカーでもわからなかった…
《草町義和》

編集部おすすめのニュース

特集