ブランド評価基準、高級車はステータスや品質、大衆車は機能性…NTTコム オンライン調べ

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NTTコムオンラインは、自動車業界を対象に、顧客ロイヤルティを図る指標であるNPS(Net Promoter Score)の業界ベンチマーク調査を実施。この結果、最もNPSが高いのは、「レクサス」となった。

NPSとは、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問への回答から算出される、顧客ロイヤルティを図る指標。今回の調査は5月16日から22日の7日間、非公開型インターネットアンケートで実施し、自動車所有者4616名からの有効回答を得た。

自動車メーカー・ブランド10社のうち、NPSのトップは「レクサス」(-0.4ポイント)。最下位との差は78.8ポイントで、10社の平均は-25.4ポイントとなった。全体の26.2%の回答者が推奨度として「5(どちらともいえない)」を選択しており、「5」への集中度が高い企業ほどNPSが低い傾向がみられた。

「信頼性・安全性」「乗り心地のよさ」など16の要因別に重要度および満足度をきいたところ、重要度が高いにもかかわらず、満足度が伸びなかった項目は「燃費のよさ」。次いで「メーカーのアフターサービス」、「車本体のコストパフォーマンス」となった。また、同様の傾向は「改善してほしい点」(自由記述)でも見られ、「燃費の悪さを改善して欲しい」といった燃費に関するコメントや、「必要のない機能をつけて値段を上げないでほしい」といった価格に関するコメントが多数見られた。

また購入価格が平均400万円を超える高級車メーカーと、平均400万円未満の大衆車メーカーとをわけて分析したところ、高級車の平均NPSは-4.0ポイント、大衆車の平均NPSは-34.6ポイントと高級車のほうが高い結果となった。高級車と大衆車にわけて「推奨理由」を分析したところ、高級車では「上質」や「ステータス」が、大衆車では「燃費がよい」「故障が少ない」「性能がよい」といった機能面での高評価が推奨理由となっていた。推奨しない理由としては、高級車では「価格や維持費が高い」や「燃費が悪い」といった費用や機能面での理由が見られた。一方、大衆車では「不祥事があった」といった特殊なケース以外は、個別の不満よりも、積極的に薦める理由がないことが、推奨しない理由としてあがった。

購入の決め手となった情報源については、1位「販売店での展示・販売員のアドバイス」(34.3%)、2位「家族や友人・知人からのお薦め」(口コミ)(32.0%)、3位「イベント・展示会・ショー・試乗会」(15.5%)となった。高級車と大衆車をわけて分析すると「イベント・展示会・ショー・試乗会」で大きな差が見られ、高級車は25.1%、大衆車は13.3%となった。

今回の調査結果により、高級車はステータスや品質が、大衆車は機能性が評価され、推奨理由となっていることが分かった。一方で、高級車、大衆車問わず、燃費やメンテナンス費用、車両本体価格のコストパフォーマンスに関しては、満足度が低く、改善が期待されていることが明らかになった。

《纐纈敏也@DAYS》

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