都電荒川線の愛称「東京さくらトラム」に…「都電の魅力」アピール

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都電荒川線の愛称が「東京さくらトラム」に決まった。写真はサクラの名所として知られる飛鳥山付近を走る電車。
  • 都電荒川線の愛称が「東京さくらトラム」に決まった。写真はサクラの名所として知られる飛鳥山付近を走る電車。
  • 都電荒川線を走る電車。車体には「Arakawa Line」の文字が描かれている。

東京都交通局はこのほど、都電荒川線の愛称を「東京さくらトラム(Tokyo Sakura Tram)に決めたと発表した。交通局は今後、この愛称を使って「都電の魅力」を国内外にアピールする方針だ。

交通局は3月から4月にかけ、愛称案を複数提示した上で一般から意見を募集。「最も多くの方から支持を得た愛称であり、かつ『沿線に名所が多く、イメージに合っている』『日本と東京を象徴する花で、外国人にも親しまれている』、『日本語・ひらがなで、日本らしさが感じられ、語感も良い』等のご意見」を踏まえて「東京さくらトラム」を選んだという。同線の沿線では学習院下停留場付近や飛鳥山停留場付近などがサクラの名所になっている。

無効票を除いた応募者数は2218人。愛称案別の支持数は「東京さくらトラム」が1位の854件で、2位が「レトロ」の628件、3位が「ローズ」の475件だった。以下「フラワー」「クラシック」「ノスタルジック」「レガシー」「ブルーム」が続いた。

都電荒川線は、三ノ輪橋(荒川区)~早稲田(新宿区)間12.2kmを結ぶ路面電車。かつての正式な線名は、三ノ輪橋~熊野前間が三河島線、熊野前~王子駅前間が荒川線、王子駅前~大塚駅前間が滝野川線、大塚駅前~早稲田間が早稲田線で、運行系統としては27系統と32系統だった。

東京都交通局の公表資料によると1972年11月、27系統の三ノ輪橋~王子駅前間と32系統の荒川車庫前~早稲田間を除いて都電が全て廃止。1974年10月には27系統と32系統を一本化して荒川線に改称された。一方、鉄軌道事業者の法的な手続きをベースにまとめられている運輸省(現在の国土交通省)鉄道局監修『鉄道要覧』では、1990年代前半まで三河島線・荒川線・滝野川線・早稲田線の旧名が使われており、都電荒川線に改称されたのはそれ以降となっている。

《草町義和》

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