太陽誘電は3月27日、車載向け規格AEC-Q200に準拠したSMDパワーインダクタ「EST1060」を開発、量産を開始すると発表した。
近年の自動車は先進運転システム(ADAS)の普及などによって電源回路が増加、これらに使用されるパワーインダクタの需要が増加している。特にエンジンコントロールユニット(ECU)を高温のエンジンルームへ設置することが増えており、電子部品には高温対応が必要。また同時に振動に強いものが求められている。
新たに開発したSMDパワーインダクタ EST1060は、同社の培ってきた材料技術や構造設計を最適化し、150度という高温対応と30Gの振動にも耐えうる機械的強度を実現。パワートレインで使用されるDC-DCコンバータのチョークコイルやフィルタ用途に適した製品となっている。
さらに、品質管理強化のため、生産プロセスの見える化を推進。その一環として、商品ひとつひとつに固有のQRコードを印字し、全工程のトレースを1個単位で可能にした。
新製品は、2017年3月からサンプル出荷を開始し、同年8月より福島太陽誘電(福島県伊達市)にて量産を予定。サンプル価格は1個 80円。