ポルシェジャパンは2016年の販売台数について、過去最高の6887台、対前年比約3%アップを記録した。
「2009 年には年間販売 3200 台余りだった日本におけるポルシェの存在は、 この7年間順調に伸び続け、 外国メーカーの輸入車としては例年トップ10に食い込むようになった」と述べるのは、同社代表取締役社長の七五三木敏幸氏だ。
グローバルでも「2008 年の金融危機以降、 ポルシェは世界中で販売台数を伸ばしており、その立役者は新興国のマーケットであり、『カイエン』、『マカン』、そして『パナメーラ』といった4ドアスポーツカーだ」という。
一方日本市場は、「ポルシェの屋台骨といえる『911』などの 2 ドアスポーツカーの販売台数全体に占める割合は、世界トップクラスだ。更にポルシェジャパンの新車販売割合の中でマカンは3割に達し、そこにニューパナメーラが加わることで、 我々のビジネスはより強固なものになる」と述べる。
2009年以降7年連続で販売実績を挙げている要因について七五三木社長は、「2009年から2013年まで伸びをけん引したモデルは『911』とカイエン、年によっては『ボクスター』で、総じてそれぞれのモデルがモデルサイクルによって主役を演じており、満遍なく良い実績だった」と振り返る。そして、それ以降では、「マカンが大きく貢献しており、2016年は37%を占めた。他のモデルが全く落ちずにこれまでの台数をキープしながら、そこにマカンの約2500台が上乗せされている。我々の高実績はそこからきている」と分析。
そして七五三木社長は、「順調に業績が伸びている今だからこそ、 いたずらに販売台数を追い求めるのではなく、 ディーラーネットワークの整備など、日本におけるビジネス環境を 今一度見直し、顧客満足度の向上を第一義に活動を進めていく」と今後を語る。具体的には、「日本におけるデジタライゼーションの実現や ポルシェ初のピュア EV、電動スポーツカーの『ミッションE』導入の下地作りなども我々が直面している課題だが、我々はこれをやり遂げる」と意気込みを述べる。
そして、プラグインハイブリッドについては、「昨年全ポルシェ中10%を目標としたが、残念ながら届かず6%であった」とし、その理由を、「プラグインハイブリッドを有する2モデルがモデル末期に差し掛かってしまったことだ」と説明。そして、「現在モデル内での割合は上昇傾向にあり、ハイパフォーマンスプラグインハイブリッドやポルシェらしいプラグインハイブリッドを発表出来そうなので、今年も10%を目標にしたい」とした。