世界を目指す! 大阪府の中学生がカリフォルニアにモトクロス留学

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カリフォルニアにモトクロス留学する中1、阿久根芳仁選手と楠本菜月選手
  • カリフォルニアにモトクロス留学する中1、阿久根芳仁選手と楠本菜月選手

大阪府の中学生が、海外進出を夢見てモトクロス留学に挑む。30日、ホームステイ先のカリフォルニアに向けて、関西国際空港から旅立った。

阿久根芳仁選手(大阪府河内長野市)と楠本菜月選手(大阪市淀川区)は、共に地元の中学に通う1年生。国内では、阿久根君はKX85、楠本さんはRM85でレースに挑む。

阿久根選手は5歳から乗り始めて、今の身長は145cm、まだ幼さが残る。カリフォルニアのジュニアの中でも、けして有利とはいえない。「まわりは大きな選手ばかりで、スタートが怖い。でも、スタートが決まったらいい。帰ってきたら、ぜったい全国で1位を取りたい」と、意欲的だ。

楠本選手も4才で子供用バイクPW50に乗り始めた。「普通じゃできないことをやっているから楽しい。今年は15位以内に入ってポイントを取りたい」と、語る。

空港にはそれぞれの保護者が見送りに付き添った。阿久根君の父・吉生氏は「トップを目指して参戦するので、それに見合った成果を持って帰ってほしい」と、期待する。楠本さんの父・明生氏も「みんな小さい頃からいっしょにレースをしてきた。すぐには結果がでなくても、長い目で見るといい経験になる。それがいちばん大きなことだ」と、レース以外の成長も期待する。

2人は単独、12時間かけてロサンゼルス空港へと向かった。現地ではアメリカで活躍するモトクロス界期待の14歳、下田丈選手と共に練習を積む。下田選手は三重県鈴鹿から全米進出。アメリカ最大の『ロレッタリン・アマチュア・モトクロス選手権』、そしてデイトナの『SUPERCROSS スーパーミニクラス』を制覇した。

モータースポーツでも、他のスポーツ同様に10代の若者が世界を目指して国内で活躍する時代だ。2人がこの時期に留学に出るのは、全日本モトクロス選手権ジュニアクロスのシリーズ選を前に海外で経験を積み、国内での好成績につなげるのが狙いだ。練習は1か所ではなく、さまざまな現地のコースを経験し、モトクロスの本場で行われる試合も見学する。その先には、日本人の誰も成し得なかった栄光の記録を持つ下田選手の背中がある。

今回の留学は阿久根君が約30日、楠本さんは60日間の長期になる。帰国後の活躍が楽しみだ。

《中島みなみ》

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