ルノー カングー で大荷物を運んでみた…郵便車の実力は

自動車 ニューモデル 新型車
ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた
  • ルノー カングー で大荷物を運んでみた

フランスでは郵便車としてメジャーな存在のフルゴネットカーゴ『カングー』。バックドアヒンジの出っ張りがまったくなく、開口部をフルに積載に使えるのが特徴。また乗用モデルもフロントシートバックを前に倒すと座面がスライドし、1~3列目までフルフラットで使えるなど、大荷物を運ぶには便利この上ない。

そのカングーの1.2リットルターボ、6速MT車で、実際に荷物の運搬をやってみた。運んだのは大ぶりのキャビネットとテレビ台、2段収納ボックス、分解式テーブル、液晶テレビ&ブルーレイレコーダー、オットマン。

カングーの収容力がいくら優れていると言っても、積載可能な床面積は限られている。まず積み込んだのは大型のテレビ台。これは結構な重量であったが、2列目の大型スライドドアを開け、そこから手を回したり中に乗り込んだりすると、1列目まで簡単に押し込むことができた。

続いてもう1つの大物であるキャビネットを積んだ。当初はテレビ台の上に重ねて置くしかないと思っていたが、スペースを見ると横方向の余裕が結構残っていたので、並べて積んでみることにした。果たして2個の大荷物を並べてぴったり収納できた。郵便パレットをぴったり積むようスクエアな荷室設計になっていることの勝利だ。

残りのスペースにテレビ&ブルーレイレコーダー、オットマン、収納ボックスを積んだところで、床はほぼ埋まった。が、上部にはかなりの空間が残っており、積もうと思えばさらに相当量の荷物を積めそうだった。この状態でなお、タンデム2名乗車が可能であった。

カングーの乗用モデルは本拠地ヨーロッパでは蚤の市でのアンティック家具あさりやガーデニングを趣味とする人、休暇中に登山や長期キャンプを行うアウトドア派の人によく売れているという。実際に荷物を積み込んでみて、まさにそういう使い方にぴったりそうだと感心した次第であった。

筆者は昨年の今の時期に、本サイトでカングー6速MT車のロングドライブレポートをお届けした。そのときに美点として挙げたルノー車の中でも随一の乗り心地の良さは、荷物を輸送しているときにこそ絶大なメリットがあるのだということも実感した。段差やギャップを通過してもボディの揺動が小さいため、積んでいる荷物がガタンガタンと跳ねたりすることがまったくなく、安心してお運びに専念できるのだ。燃費は混雑した都内や第3京浜を走って約13km/リットル。

本国で2008年に登場したこの第2世代カングーは、デビュー後すでに9年目に突入しているが、依然としてとても魅力的な貨客車であった。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集