【ルノー “赤い”ルーテシア R.S. トロフィー 試乗】人生に甘さと辛さを与えてくれるスパイス…まるも亜希子

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ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • まるも亜希子氏
  • まるも亜希子氏とルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)
  • ルノー ルーテシア R.S. トロフィー(ルージュフラムM)

キュッと頬に染み入る北風、枯れゆく木々とは裏腹に、イルミネーションで煌めきだす街並を眺めていると、むしょうに“甘辛いクルマ”が恋しくなる。

心までポッと暖めてくれる甘さと、ガツンと目の覚めるような辛い刺激で、生きている実感を濃くしたくなるのかもしれない。

そんなクルマの代表として浮かんでくるのが、『ルーテシアR.S.』だ。

人生のさまざまなシーンを段階的に描く、ルノーが掲げる新デザインコンセプト「サイクル・オブ・ライフ」の中で、“恋に堕ちる”イメージを与えられたルーテシア。

そのデザインは、見つめられたら誰もがキュンとするような瞳、抱きしめたくなるボディライン、いまにも駆け出しそうな初々しさが全身からあふれ出る。

でも、その甘いボディの端々にチラリと“タダ者じゃない感”がのぞいているのが、ルーテシアR.S.だ。

F1マシンを思わせるエアインテークや、張り出したリアウイング、デュアルエグゾースト。夜になれば、LEDが斜めに輝くポジションランプも特別感をあおる。

R.Sは、F1でのチャンピオン獲得をはじめ数々のモータースポーツで強さを見せ続けている、「ルノー・スポール」の頭文字。

レーシングカー専門の開発部門が手がけ、そのチャレンジスピリッツとノウハウがダイレクトに注がれていることを示す。

そしてルノー・スポールモデルの最高峰グレードにのみ与えられる称号、「TROPHY(トロフィー)」を冠したのが今日の相棒だ。

だから外観にチラリと見えている辛さよりもはるかに、その中身は刺激的。

1.6リットルの直噴ターボエンジンは220ps/260Nmというハイパワーで、シフトスピードを通常より30%早めるデュアルクラッチトランスミッションの6速EDCを組み合わせ、レーシングカー直系の走りを可能とするパワートレーン。

しかも、駆動輪がどんな状況でもトルクを落とすことのない「R.S.デフ」という電子制御ディファレンシャルや、ラリーカーから得たノウハウでどんな路面でもしなやかに働く「HCC(ハイトロリック・コンプレッション・コントロール)」を採用したフロントサスペンション、

停車状態からでも最大の加速力を発揮して発進できる「ローンチコントロール」など、ただ速く走るだけではないタフな技術が詰まっているのも大きな魅力だ。

以前、サーキットで試乗した時には、その荒ぶるほどの発進加速やグイグイ曲がるヤンチャぶり、ビターッと張り付くようなコーナリングに酔いしれることができた。

自分の運転スキルがもっと上がれば、まだまだ異次元の世界を見ることができるのだろう、とワクワクさせてもらった。でも今日は都心をぶらりと気ままにドライブ。ノーマル、スポーツ、レースと選べる3つの走行モードも、出番はノーマルだけだ。

60km/hくらいまでしか出さなくても、なめらかで気持ちのよい加速フィール。後席はちょっと硬めだけど、自然で落ち着きのある乗り心地。

メーターの赤い針や革巻きステアリングの赤いステッチ、真っ赤なシートベルトに時折スポーティ感覚をくすぐられながらも、自然体でリラックスできる時間を過ごした。

そしてルーテシアR.S.のほんとうの魅力は、こういう時間にあるのかもしれないと気づく。

その気になればレーシングカーの刺激を秘めながら、ヘルメットもレーシングシューズも強要しない。

好きな人と、好きな服で、好きな速度で走っても満足させてくれる懐の深さがある。

ちなみに今なら、赤いものを身につけて販売店へ行くだけで、赤いボディカラーの対象車種が15万円オフになる「#CodeRED」キャンペーン中。もちろんこの甘辛なルーテシアR.S.も対象だ。

人生にちょっとふりかけるだけで、思いもよらない世界が広がる甘さと辛さ。ルーテシアR.S.はきっと、そんなスパイスを届けてくれるはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌『ティーポ(Tipo)』編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。 現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2005-2012等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。公式ブログ 『運転席DEナマトーク!』他アップ中。

《まるも亜希子》

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