「あの頃はよかった」。そう振り返る人も多いことだろう。1980年代を中心に1990年代くらいまでのクルマが集う「ハチマルミーティング」が11月27日、東京お台場・青海臨時駐車場NOP区画で開催された。
開催地を西のほうから移動し、前回の富士スピードウェイから今回は初めて東京での開催となったハチマルミーティング。雑誌『ハチマルヒーロー』の読者が中心に集うこのイベントは、今回で6回目の開催となる。
少し古い「あの頃」に思いを馳せることのできるクルマたち……。明確に80年代というよりは、クルマというフィルター越しに、漠然としたギラギラとして、とにかく勢いだけは誰にも負けないと競い合っていたようなころを懐かしんでいるのかもしれない。
今回は恒例の手押しゼロヨンレースのほか、「なりきり西部警察」「なりきり頭文字D」といった、クルマ好きのファンが多い、クルマが主役級の存在感を呈している人気コンテンツにどっぷり浸ろう、という企画も模様された。クルマの仕様のみならず、それぞれのコンテンツの登場人物になり切ってしまおうという企画で、会場には、ストーリーの中から飛び出したワンシーンのような、愛車と一緒になり切っているオーナーの姿も多数見られた。
ゲスト車両として「西部警察」に登場した特別車両機動隊旗艦サファリ4WDも登場。劇中で熱いシーンを繰り広げたクルマそのものの登場とデモ走行など、来場者の多くはしきりにカメラのシャッターを切っていた。
イニシャルDでも、劇中登場するクルマ仕様のクルマの集中展示が行われ、あの頃のあこがれを目の当たりにできるだけでなく、あのころ熱中した漫画やドラマに多くの人が懐かしんでいた。
会場では「前から一度来てみたかったのですが、北関東在住なもので東京での開催で初参加することができました」という声も聞かれた。また「このクルマは、単に懐かしい古いクルマではなく、時代を映し、思いを馳せることのできる記憶再生装置のような存在。かっこいい。だいぶおとなしくなった印象もある最近の日本だが、『頑張れ!』と励まされているようだ」と熱く語る男性の姿も。
とかく古いクルマで集まると、騒音やマナーの問題なども発生する可能性は完全に払しょくすることはできない。開催中から、閉会後も、参加者、主催者ともに声を掛け合って、マナーに気をつけながら帰路に就く参加者も多数見かけた。