冷蔵冷凍車の安全確保を注意喚起…「さんふらわあ だいせつ」火災事故で

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「さんふらわあ だいせつ」の火災事故で焼失したトラック
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国土交通省は、2015年7月31日に北海道苫小牧市苫小牧港沖で発生した旅客フェリー「さんふらわあ だいせつ」の火災事故調査報告を踏まえ、冷蔵冷凍車に搭載された冷凍機の電気配線について安全確保を、トラック運送事業者や整備事業者などの関係団体に注意喚起した。

フェリー「さんふらわあ だいせつ」の火災事故の経過報告によると、冷凍冷蔵車に搭載された冷凍機の内部でモータにある3つの配線のうち、1つの配線に短絡している痕跡があった。付近には切断した後に撚って結線された箇所と、1つの配線に断線している箇所が認められている。

火災事故は、出火元の特定と出火原因の究明には未だ至っておらず、調査が続けられている。このモータの配線の結線方法と出火との因果関係も現時点では不明。

ただ、冷凍機を取り扱う専門業者では、このような撚った配線は一般的ではないことから、冷蔵冷凍車の冷凍機の電気系統の安全を確保するよう全日本トラック協会や日本自動車整備振興会などの関係団体に対して、会員企業に周知するよう通知した。

トラック運送事業者が保有する冷蔵冷凍車の冷凍機について、適切な結線方法により配線されていることを点検することとともに、点検の結果、適切な結線方法による配線ではないことが確認された場合、専門業者に依頼するなど、適切に配線することを求めている。

また、冷凍機メーカーが推奨する点検を、必要に応じて専門業者に依頼するなどして適切に実施するとともに、冷凍機に関する電気配線の補修を行う場合、専門業者に依頼するなどして、適切な施工を確保することを要請している。

整備事業者には、冷凍機を点検した際、適切な結線方法で配線されていないことが確認された場合、専門業者に依頼して適切に配線することや、冷凍機に関する電気配線の補修の際、専門業者に依頼するなどして適切な施工を確保するよう求めている。

《レスポンス編集部》

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