【WEC 第6戦】ポルシェ1号車ウェーバー組が3連勝…可夢偉組のトヨタ6号車は3位

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優勝した#1 ポルシェのドライビングクルー。左からハートレー、ウェーバー、ベルンハルト。
  • 優勝した#1 ポルシェのドライビングクルー。左からハートレー、ウェーバー、ベルンハルト。
  • 3連勝を飾った#1 ポルシェ。
  • 3位に入った#6 トヨタ。
  • 3位で表彰台に上がった#6 トヨタの(左から)サラザン、コンウェイ、小林可夢偉。
  • WEC第6戦オースティンの表彰式。
  • 決勝2位の#8 アウディ。
  • WECの最前線ではアウディ、ポルシェ、トヨタが戦い続けている。
  • レース中に日没を迎える時間帯に開催されたオースティン戦を終え、次なるステージは富士スピードウェイとなる。

世界耐久選手権(WEC)第6戦の決勝レースが現地17日、米テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行なわれ、M.ウェーバーらが乗り組むポルシェ1号車が優勝、3連勝を飾った。2位はアウディ8号車。トヨタ勢では小林可夢偉組の6号車が3位に入っている。

トヨタTS050、ポルシェ919、アウディR18の3大ワークスマシン計6台が競う最高峰LMP1-Hクラスの戦況は、予選で1-2を占めたアウディ勢(7&8号車)が決勝6時間レースでも中盤まではほぼ完全に流れを支配していた。

しかしナイトレース化した後半戦、アクシデントによるフルコースイエローのタイミングがアウディに良くない方向に作用したり、8号車にはコース上で突然の電源シャットオフと見られる症状が出て一時停止となったり、さらには7号車が周回遅れの他クラスのマシンとの交錯によって大幅なタイムロスを喫したりと、次第に彼らにとって流れが悪くなってゆく。

そんなアウディ勢とは対照的に、展開も味方に首位へと浮上したのがポルシェ1号車(M. ウェーバー&B. ハートレー&T. ベルンハルト)。終盤は2番手を争うトヨタ6号車(小林可夢偉&S. サラザン&M. コンウェイ)とアウディ8号車(L. デュバル&L. ディ・グラッシ&O. ジャービス)に対し一定のリードを保っての走りで優勝を飾った。これでポルシェ1号車は3連勝、ポルシェ勢としては4連勝で今季6戦5勝とした。

2位争いは最後の1時間でアウディ8号車がトヨタ6号車を逆転。表彰台は前戦同様、ポルシェ、アウディ、トヨタの順で3メーカーが分け合うかたちとなった。トヨタ6号車にとっては今季4度目の3位以内リザルト。

#6 小林可夢偉のコメント

「今日のパフォーマンスには満足しています。我々はアウディとポルシェと僅差で戦い、エキサイティングなレースになりました。素晴らしいピット作業をしてくれたメカニックに感謝し、3位表彰台へと導いてくれたチームの全員にお礼を言いたいと思います。誰もが完璧に、ひとつのミスもなく仕事をこなしてくれました」

もう一台のトヨタ、中嶋一貴組の5号車はターボのトラブルがあるなどして5位だった。

今季ルマン優勝のポルシェ2号車(M. リーブ&R. デュマ&N. ジャニ)は3戦連続で4位に終わったが、依然としてドライバーズポイントランク首位をキープ。37.5点差のランク2番手で追うのはデュバルらアウディ8号車トリオ、そして3番手は可夢偉らトヨタ6号車トリオで首位とは38点差。ポルシェ2号車トリオは通常の優勝1回分(25点)以上先行しており、かなり有利な状況にある。

マニュファクチャラーズポイント獲得状況も、ポルシェ238点、アウディ185点、トヨタ137点と、ポルシェが優勢。

次戦はいよいよ日本の富士スピードウェイが舞台となる。トヨタ勢はドイツ2強に対し、このところ予選では旗色が良くないが、レース後半に粘り強く順位を上げてくる傾向にあり、今回も可夢偉が言うように終盤の上位3台の戦いは、ポルシェ1号車の首位はまず安泰ながらも決して大きい差がつく展開ではなかった。ドイツ勢の壁を打ち破っての今季初勝利、そして2年ぶりの富士ラウンド優勝の期待をかけたいところだ。

WEC第7戦「富士6時間レース」は10月14~16日に開催される。

《遠藤俊幸》

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