マツダの藤本哲也常務執行役員は7月29日に都内で開いた決算会見で主力のアメリカ市場について「インセンティブの拡大がかなり幅広くなっており、基本的に厳しい」としながらも、「今が踏ん張り時」との見方を示した。
藤本常務は「従来からサブプライム層でのボリューム増ということでマーケット総需要1700万台は維持されているという観測等もあったが、我々実際に車を販売していてインセンティブの拡大がかなり幅広くなっているなという意識はしている。いろいろ競り負けたりする」とアメリカ市場での現状を述べた。
さらに「その時に我々の正価販売と、高グレードの車を選んで頂くというビジネスモデルと、少しギャップがでているのは事実」とも明かしたものの、「ただそこは我慢して、いわゆる再購入レートを上げるような商品の訴求であるとか、あるいはカスタマーサービスにある程度一定の投資をする、強化をしていくことをやり続けることしか、我々にはないのかなと思っている」と強調。
その上で「ここ数年、アメリカでマツダもある一定の成長はしたが、他社はもっと成長した。その分、今度は全需要が落ちたとしても我々はそこまで落ちないようなビジネスモデルになりつつあるのではないかと考えているので、踏ん張り時」と話した。
マツダの4-6月期のアメリカでの販売は『CX-9』や『CX-3』などの新型車は好調だったものの、8万1000台と前期並みにとどまっている。