レンタルバイクを利用して、富士山周辺、伊豆箱根を3泊4日で周遊する台湾人ライダー12名のグループに、日本をツーリング先に選んだ理由を聞いてみた。
まず、口を揃えて言うのが「日本が好きだから」。なぜかと問うと「人が礼儀正しく、道や街もキレイ。富士山や北海道、京都など見どころもたくさんある」という。
聞いたのは4月中旬の日曜日、箱根十国峠レストハウス。今回のお目当ては「富士山、温泉、和食、そしてなんといっても開花中の桜」だ。
メンバー全員が日本へは何度も訪れたことがあり、台湾で大排気量バイクを所有するいわゆる富裕層。BMW『R1200GS』やハスクバーナ、ヤマハ『TMAX』に『SR400』と、大型バイクを複数台所有するリーさんもそうで、北海道と九州をそれぞれぞ2回ずつツーリングしたことがあり、日本でのバイク旅行はこれでなんと7回目という。
「ドライバーやライダーのマナーを含め、バイクで走る環境がいい。景色も素晴らしいし、食べ物ももちろん美味しい。宿泊先で停める場所に困ったことがないし、外国人だからといって差別されたことはない」
リーさんは日本をバイクで走るたびに、「こんどの夏は北海道がいいな」と、また走りたくなるという。
今回はグループのリーダーであり、日本語が堪能なコウさんがSNSなどを通じて仲間を募り12名が集まった。台湾には3社ほど日本でのバイクツーリングを旅行商品に用意している会社があるが、コウさんのようにプライベートでグループツーリングを楽しんでいる人も少なくないという。
日本のほかに、海外で人気のツーリング先はどこなのかコウさんに聞いてみると、「日本はやはり近いというのもあって、圧倒的に人気です。あとはヨーロッパやアメリカに行く人も希にいます」とのこと。
海外をバイクで走るという夢を抱くライダーが台湾にも数多く存在し、もはやこうやって実現させている人たちがたくさんいるのだ。
また、鈴鹿8時間耐久レースやMoto GP日本グランプリの観戦も人気で、海外からの訪日目的はますます多様化している模様だ。