Siriにしゃべって色・明度を調節、アップルストアで買えるLED照明

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フィリップスがスマートLEDランプ「Hue(ヒュー)」の最新モデルを発表
  • フィリップスがスマートLEDランプ「Hue(ヒュー)」の最新モデルを発表
  • LEDランプを3基にコントロールブリッジ「Philips Hueブリッジ」をパッケージにした「スターターセットv2」(※丸型のデバイスは別売のHue Tap)
  • パッケージ販売と、ライト、ブリッジの単品販売がそれぞれ展開される
  • フィリップス ライティング ジャパンの久保氏
  • 左側がHue Tap
  • Hueアプリを起動。様々なシーンを選択して好みの色や明るさに照明を調整する
  • カラーパレットを見ながら任意の色に変更することも可能。表現できる色合いは約1,600万色
  • Hueランプを3基接続した状態で、1~3までのナンバリングされたバルーンが表示される。任意の色のところにドラッグ&ドロップして色が変えられる

 フィリップス ライティング ジャパンは5日、都内でHue新製品の発表会イベントを開催。モバイル機器とネットワーク接続し、専用アプリとSiriによるボイスコマンドを使ってシーンに適した明るさや照明色を遠隔操作できるスマートLEDランプ「Hue(ヒュー)」の最新モデルを発表した。全国のアップルストア、およびアップルのオンラインサイトにて、同日より発売開始した。

 商品のラインナップは3種類。LEDランプを3基にコントロールブリッジ「Philips Hueブリッジ」をパッケージにした「スターターセットv2」は、オープン価格だが想定売価は26,800円前後。LEDランプとブリッジは単品販売も行われ、価格はオープンだが7,400円前後の想定売価を見込む。ランプは従来機種より明るさが約33%アップして、600ルーメンから800ルーメンになった。これは白熱電球で60ワットに相当する明るさだという。

 新しいコントローラーである「Philips Hueブリッジ」がSiriによる音声コマンドに対応した点が大きな特徴だ。新たにアップルが提案するスマートホーム規格の「Apple HomeKit」に対応したことにより実現している。iPhoneやiPad、またはペアリングしたApple WatchからでもHey Siriの機能によりボイスコマンドを起ち上げて、明かりの色合いや明度が変更が声でリモコン操作できる。例えばキッチンで料理しながらでも、iOSデバイスに触れてアプリを起ち上げる操作を経なくても、「ランプを点けて」「ランプを黄色に変えて」などのコマンドを発声して照明が操作できる。また複数台のLEDランプをペアリングした状態でも「ランプを消して」とひと言発声すれば一気に全てのランプを消すことも可能だ。

 なお機器間の接続方法はブリッジを家庭内のルーターに有線接続して、LEDランプとの間は無線ベースの「ZigBee Light Link」を使う。1台のブリッジに接続できるLEDランプの数は最大50基まで。LEDランプの本体には防水・防滴加工は施されていないため、浴室内など水場での使用は保証の対象外とされている。

 すでに発売中のHueのLEDランプを使っているユーザーでも、ブリッジを単体購入して入れ替えればSiriによるコントロールが可能になる。またAndroidユーザーも、新しい800ルーメンのLEDランプを既存の「Hue」アプリによるタッチ操作でコントロールすることができる。

 Hueアプリ向けのAPIはすでに公開されており、他社製の連携アプリは約600件がローンチされているという。一例に、音楽に合わせてHueが点灯する明るさを強弱する「Hue Disco」などがある。

 イベント冒頭に挨拶したフィリップス ライティング ジャパン合同会社マーケティング部の久保徳次氏は、メーカーとして昨年に9,500億円の売り上げを記録し、現在ライティング事業社としては世界最大のビジネス規模を誇るとコメント。世界各国で同社が販売するライティング商品は、売り上げ構成比率の約半数がLED関連製品となり、時代の趨勢はますますLED照明に移り変わりつつあると述べた。同社は現在、コンシューマービジネスの領域以外にもさまざまな商業施設、オフィス環境向けの照明器具を販売し、インターネットにつないで付加価値を提案するIoT型商品も強化しているという。

 フィリップスのHueシリーズは2013年に発売され、翌年にはリボン型、据え置き型の製品へと発展してきた。昨年には「Hue Tap」という、最大4台のインストールされたHue LED照明をコントロールできるカスタムスイッチも発売し、ファミリー製品の拡大に注力している。

 今はまだHueシリーズと連携できるホームエレクトロニクス製品はないが、最新のHueがアップルの「HomeKit」に対応したことで、将来は同じプラットフォームに乗り入れてくるエレクトロニクス製品と連動して、新たな家庭向けのIoTソリューションをつくり出す可能性も秘めている。「例えばセンサーデバイスと連動させてホームセキュリティ系のソリューションを提案したり、サーモスタッドに反応して季節に合わせた照明色に切り替わるといった使い方もできるだろう」と久保氏。「今後Hueはアプリとインターネットと連動させながら、生活シーンの中で“くつろぐ”、“集中する”などユーザーのコンディションをサポートする良質な明かりを提供していきたい」と結んだ。

 モバイルアプリ「Hue」では、iPadなどのタッチパネル操作を活かして、カラーパレット上に表示されるポインターを指先でホールドしながら、画面上に表示される任意の色領域を選択することで、これに連動してLED照明の色が変えられる。LEDランプの中には3原色の光源が配置されており、組み合わせにより完全な白をはじめ約1,600万色の色再現を可能にした。

 アプリにはいくつかのプリセットが「シーン」として登録されている。ユーザーがカスタマイズしたプリセットを登録しておくことで、単純な赤・青ではない淡い色合いや微妙な明るさは、Siriによる音声コマンドでカスタム設定したシーンを選んで切り替えることもできる。ほかにもタイマーとフェードの機能を併用して、朝の起床時間に合わせて徐々に照明を明るくしていくプログラムを登録したり、タブレットのGPSと連動して、ユーザーが遠ざかった部屋の明かりを自動に消灯するといった使い方もできる。

 イベントにはゲストとしてメンタリストのDaiGo氏、ITジャーナリストの林信行氏も参加。Hueシリーズのユーザーでもある二人がおすすめの使いこなし方などを紹介した。

Siriで照明を操作!フィリップス、スマートLED照明「Hue」に新モデル

《山本 敦@RBB TODAY》

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