約50年親しまれた多摩動物公園のライオンバス、運行休止に

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1964年から約50年に渡って多くの人たちから親しまれた多摩動物公園のライオンバスが3月末で運行休止に。
  • 1964年から約50年に渡って多くの人たちから親しまれた多摩動物公園のライオンバスが3月末で運行休止に。
  • 百獣の王、ライオンをガラス越しではあるが間近に見られるというのがコンセプト。
  • 今でこそサファリパークなどもあるが、運行開始当初は世界初の試みだった。
  • 窓枠に馬肉が吊るしてあり、ライオンはそれを目当てに近寄ってくる。
  • 近づいてきたときにはこの迫力。
  • その様子を外から眺めるとこんな感じ。
  • オスのライオンは体格も立派で見ごたえがある。
  • 子供にとっては忘れられない思い出となる。運行開始当初に小学生だった人も今では孫のいる世代になった。

多摩動物公園(東京都日野市)は3月31日、1964年から約50年間に渡って親しまれてきた「ライオンバス」の運行を休止した。発着場の耐震化工事に伴うもので、これまでの累計乗車人数は約2100万人だという。

ライオンバスは同園の初代園長が「動物園でも野生の状態に近いかたちでライオンを見てもらいたい」と発案。1964年5月から運行を開始した。大きな強化ガラスを備えたバスの車内から、放し飼いされているライオンを間近に見ることができるという世界初の試みで、現在運行されている車両は5世代目となる。車両の運転は京王バスが担当している。

ケニアの首都、ナイロビにあるモスクを模したバスの発着場も同じ年月を経て老朽化が進み、耐震性を考慮した建て替え工事が必要となったことから、ライオンバスも今年3月末で運行を休止することとなった。

約50年に渡って親しまれたこともあり、運行開始時に小学生だったという人も「今は孫がいる」という世代になった。最終運行日となった31日は朝から多くの人が訪れ、一時は3時間近い待ち時間が生じるなどの盛況ぶりを見せた。

バスの運行再開は早くとも2019年ごろになる見込み。工事が本格化するまで、しばらくの間はライオンの様子を園路から眺め見ることができるようだ。

《石田真一》

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