東京商工リサーチによると、自動車部品メーカーのユウエフテック(旧 株式会社サイトウ、福島県岩瀬郡)が10月6日、さいたま地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は約30億円。
同社は1957年創業の機械器具部品の加工製造業者。独自技術による無人システムの開発から輸送用機器部品の切削加工を手掛けていた。本田技研工業グループや日立製作所グループなどへ受注基盤を築き、ピークとなる1992年4月期には売上高約56億4000万円を計上していた。
しかし、バブル崩壊後の業界不振から業績は徐々に低下、その後もリーマン・ショックや東日本大震災、タイ洪水などの影響から業績不振に陥っていた。また、既往の過大な設備投資の負担も重く、債務超過に陥っていた。
埼玉県中小企業再生支援協議会の支援を受け、2015年3月に会社分割を実施し、サイトウ株式会社(さいたま市中央区)へ事業を譲渡。同社に金融債務など一部の債務を残し、同年3月5日に現商号ユウエフテックに変更、同年6月30日株主総会の決議により解散した。