メルセデス・ベンツ日本から発表された、クリーンディーゼルモデルの『C220d』。同社では、過去にもCクラスのディーゼルを導入していた。
1986年に初代のCクラスともいえる、「190シリーズ」(W201)において、『190d2.5』が最初に導入された。それ以降、1989年に『190d2.5ターボ』を、1993年には、フルモデルチェンジした2代目Cクラス(W202)でも、『C250d』がラインナップされた。
しかし、1999年に東京都がディーゼル車NO作戦を展開。更に、2001年に当時のユーロ3より更に高い基準値の自動車NOx PM法が施行されたことにより、日本市場からディーゼル乗用車は姿を消すことになった。
メルセデス・ベンツ日本代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏によると、「この時すでにドイツの本社では、2005年施行のユーロ4に対応した、クリーンディーゼル開発が進んでおり、世界で初めてディーゼルエンジン車を世に送り出したパイオニアとしての責任と、強い思いで数年間にわたり日本導入の準備を進めてきた」と述べる。
そして、2006年に日本初のクリーンディーゼルモデル『E320 CDI』を導入。「従来のディーゼルと違い、黒煙が全く出ないことを白いハンカチを使って見せていた」と当時の広告を振り返る。
「その頃の日本市場はエコカーといえばハイブリッドで、ディーゼルはエコカーという認識はほぼないに等しい環境の中、その後の2010年に、『Mクラス』、『Gクラス』などSUVモデルにクリーンディーゼルを積極的に展開してきた」と話す。
そしてメルセデス・ベンツ日本は、2015年をエンジン革命の年と位置付け、「1月に『GL』にV6のクリーンディーゼルモデルを。3月には『Eクラス』と、『CLS』に4気筒クリーンディーゼルモデルを導入した。更に先月には、日本初のクリーンディーゼルハイブリッドモデル、『S300h』を発表」。今回のCクラスディーゼルを含め、現時点で国内におけるブランド最多となる、10車種のクリーンディーゼルを用意し、今後も『Vクラス』などで積極的にクリーンディーゼルモデルを展開していくことをアピールした。