【官能カーオーディオ!】純正プレミアムオーディオをテスト! ホンダ N-BOX スラッシュ「サウンドマッピングシステム」編

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
純正プレミアムオーディオをテスト!今回は、ホンダ N-BOX スラッシュ「サウンドマッピングシステム」を試した
  • 純正プレミアムオーディオをテスト!今回は、ホンダ N-BOX スラッシュ「サウンドマッピングシステム」を試した
  • 17cmバックロードホーン型サブウーファー
  • アルミドームツィーター(左手前)とケブラーコーンスピーカー(左奥)
  • アルミドームツィーター
  • 17cmケブラーコーンスピーカー
  • 17cmバックロードホーン型サブウーファー
  • リアには12cmケブラーコーンスピーカーとアルミドームツィーターが装着される
  • サウンドマッピングシステムをより効果的にしてくれるSRSシステム

一流ブランド品がおごられた“プレミアム”オーディオシステムが、一部の車種にオプション等で用意されている。それらのサウンドは、本当に“プレミアム”なのか否か。そこに迫るべく、3車種について試聴取材を敢行した。

第1弾となる今回は、ホンダ『N-BOX スラッシュ』の一部グレードに標準装備されている「サウンドマッピングシステム」を取り上げる。話題を呼んだ当システムだが、果たして実力は…。

◆車を楽しむ、音を楽しむ画期的な軽自動車

2014年末に発表され注目を集めた、N-BOX スラッシュの「サウンドマッピングシステム」。まずは概要をおさらいしておこう。当システムは、上位グレードの「X」、「Xターボ」に標準装備されていて、“8+1スピーカー”で構成されるシステムだ。注目すべきはセンタークラスター下部に取り付けられているサブウーファー。“8+1”の「1」を担っているのがこれだ。

スピーカーユニット自体は17cm口径で、ドアに装着されたミッドウーファーと同サイズなのだが、“バックロードホーン”型のボックスが組み合わされ、小口径・省スペースながらも十分な重低音の再生を可能としているという。

また、各スピーカーに採用されている振動板素材にも特長がある。ミッドウーファーには“ケプラー”が、ツイーターには“アルミ”がそれぞれ使われている。どちらも通常の純正スピーカーで使われるものよりも高級な素材であり、これらにより、低音から高音までをクリアに鳴らし切れるとのことだ。

以上のように、内容はなかなか豪華だ。ところが、価格的には意外とお手頃。非搭載のグレードとの価格差がそれほど大きくない。「サウンドマッピングシステム」を装備していない中での最上位グレード「G・ターボA」の税込価格が159万円(FF)、それに対して「X・ターボ」が176万円(FF)。該当2グレード間の違いはというと、「サウンドマッピングシステム」の装備の有り無し以外では、「運転席&助手席シートヒーター、ステアリングヒーター」の有り無しと、ホイールが14インチスチールホイール+フルホイールキャップか、15インチアルミホイールか、の以上2点。それも含めての価格差が17万円なので、「サウンドマッピングシステム」分は10万円そこそこといったところだろう。

ただ、「サウンドマッピングシステム」の利点をフルに引き出すためには対応するAVナビ(オプション)を装着する必要がある。その税込価格は、8インチモデルで21万6000円、7インチモデルで18万9000円。オプション設定されている中でもっとも廉価なナビが9万1800円なので、ナビも含めて考えると、そこそこの価格差にはなってくる…。

◆押し出し感の強い快活なサウンド

さて、それに見合う性能があるかどうか。そこを確認すべく入念な試聴テストを行った。

最初に、イコライザーやサラウンド等々の機能をオフにして、かつ、サブウーファーのレベルを「0」(中間点)にして試聴を開始した。「サウンドマッピングシステム」のみでの音質性能を推し量るためだ。

一聴して印象的だったのは低音だ。サブウーファーとしては小口径のユニットながら、しっかりとローエンドまで再生できていて、量感もたっぷりとしている。その上でほど良くタイトで、パンチもある。いかにも「サブウーファーが付いている」というサウンドだ。押し出し感が強い。通常のシステムとの音の違いはかなり大きい。

ちなみに、ナチュラルなバランスで低音を楽しみたいと思うのならば、サブウーファーレベルはマイナス方向に振ったほうが良さそうだ。走行時のロードノイズとの兼ね合いにはなるが、絞り気味にしても十分に魅力的な低音が楽しめる。それほどまでにこのサブウーファーは強力。マックスまで引っ張れば、相当なベースサウンドを堪能できる。

また、高域も特長的だった。振動板が“アルミ”であることが奏功し、明るく、エッジの立った高音が聴ける。ハッキリとしたクリアな高域だ。それに対して、中域はやや細め。ボーカルやサックスなどがスマートなイメージで聴こえた。正直、もう少しグラマラスな中域を聴きたいとも思ったが、ノリが重要なロックやJ-POP、さらにはテクノやトランスなどでは、このバランスは悪くない。楽しく、快活なサウンド楽しめるだろう。

◆効果絶大の“SRS”機能

次に、対応ナビに装備されている「サラウンド」機能を試してみた。プリセットされている各イコライザー設定と、“SRS”機能をそれぞれ試してみたのだが、特に良い効果を発揮したのが“SRS”機能。これは、「SRSラボ」が開発した特殊な立体音響プログラムであり、擬似的にフォーカスをシャープにしたり、低域の量感を増幅させるスペシャル機能だ。サラウンド設定画面で“SRS”を「ON」にしてみると、音像のフォーカスがくっきりするばかりか、クリアさ、ビビッドさも向上した。より明瞭でヌケの良い音になったのだ。さすがは“対応ナビ”だ。これを使いこなすことで、同システムの良さは伸長する。

さて結論だ。この「サウンドマッピングシステム」、好みが分かれる可能性はあるが、ツボにはまれば相当に“プレミアム”だ。対応ナビも含めてこそのシステムであり、ナビも合わせての価格差に見合う実力を有していると言っていい。ノリノリでドライブを楽しみたいならば、「サウンドマッピングシステム」搭載グレードを検討してみよう。試聴するだけでも楽しめる。

《藤澤純一@Mycar-life》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集