富山市、上滝線の路面電車乗入れ調査で公募型プロポーザル実施

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現在の南富山駅構内。上滝線ホーム(右)から構内踏切を渡って駅舎(左)の方に向かうと、路面電車の富山軌道線に乗り換えることができる。構想では富山軌道線の電車をそのまま上滝線に乗り入れさせて直通運行を行う。
  • 現在の南富山駅構内。上滝線ホーム(右)から構内踏切を渡って駅舎(左)の方に向かうと、路面電車の富山軌道線に乗り換えることができる。構想では富山軌道線の電車をそのまま上滝線に乗り入れさせて直通運行を行う。
  • 富山市は「LRTネットワークの形成」を掲げており、これまでに富山港線のLRT化などを実施してきた。写真は今年3月から富山駅の新幹線高架下に乗り入れるようになった富山軌道線の電車。

富山市はこのほど、上滝線路面電車乗入れ構想の実現可能性調査業務について、公募型プロポーザル方式による委託業者の選定を公告した。

上滝線は、富山地方鉄道(富山地鉄)が運営する南富山~岩峅寺間12.4kmの鉄道路線。列車は稲荷町~南富山間3.3kmの不二越線と一体的に運行されており、両線の境界駅となる南富山駅では富山地鉄の路面電車(富山軌道線)との連絡も図られている。

富山市は軽量軌道交通(LRT)ネットワークの形成を掲げており、これまでに富山港線のLRT化や、富山軌道線の環状線化などを実施している。今年3月14日には、富山港線と富山軌道線の南北接続事業のうち、富山軌道線の新幹線富山駅高架下への乗入れ区間が開業した。上滝線の路面電車乗入れ構想もLRTネットワーク形成策の一環で、富山軌道線から上滝線への直通運行を図ることが考えられている。

同市の発表によると、調査の対象範囲は富山市大町外地内の不二越・上滝線沿線。業務内容は沿線住民・利用者へのアンケート調査や、運行形態・運行計画の検討、施設形態の検討、事業化に向けた課題整理で、提案限度額は税込み1550万円となる。履行に際しては、過去10年以内に引渡しを完了した鉄軌道の設計などの業務委託経験があることなどが条件。参加証明書類の提出期限は7月31日16時で、履行期限は2016年3月25日になる。

《草町義和》

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