NTTデータは、中国・貴陽市で貴陽市政府協力のもと、中国科学院ソフトウエア研究所(ISCAS)と、交通管理用のカメラデータの解析結果を使った交通シミュレーション・信号制御技術の共同研究を、7月15日から開始した。
共同研究では、2014年に中国・吉林市で実施した渋滞緩和実証で得たノウハウを活用し、貴陽市内の交差点に設置した交通管理用カメラのデータ分析結果を基に、渋滞予測・信号制御シミュレーションすることで、渋滞を緩和する技術を確立するとともに、この技術により貴陽市中心部の信号制御を最適化し、渋滞緩和効果を検証する実証実験を行う。
具体的には、貴陽市内交差点の交通管理用カメラ約100台からのデータを分析して得られた交通情報を基に、渋滞予測・制御シミュレーションを行うことで、渋滞緩和につながる最適な信号パラメーターを生成、市内の信号機約100機に反映させる。
効果検証では、通勤経路の移動時間や対象道路を走行する車両の平均速度、交差点での待ち時間などを信号制御最適化前後で比較する。交通ビッグデータの活用による渋滞緩和実験は、貴陽市では初の取り組みとなる。
NTTデータでは、実証実験を含めた実績を基に渋滞緩和ソリューションを実用化し、日本国内と世界各国に展開、スマートシティーの実現に向けた取り組みを推進する。
また、世界各国で導入が進められているスマートシティー関連プロジェクトへの展開を図り、信号制御最適化ソリューションをベースとしたシステム構築・運用により、2020年度末までに100億円の売上げを目指す。